CellBiology706x

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ImmuneResponse概要

Contents:
  1. Immune Response全体像
    1. この講義で扱うImmune Systemのトピック
    2. プライマリーとセカンダリーの器官の概要
    3. innate systemとadaptive system
  2. クロストーク
    1. Neutrophils
    2. プロフェッショナルなphagocytes(マクロファージやdendritic cell)
    3. T cellが出現したantigenを認識する
    4. CD4がCytokinesを分泌
    5. CD8とアポトーシス
  3. Innate Response
  4. ELISAというassayでcytokinesを測る
  5. 次:AntigenPresentation

  • thymus 胸腺
  • bone marrow 骨髄
  • spleen 脾臓(ひぞう)
  • tonsil 扁桃腺
  • adenoid 咽頭へんとう腺
  • supernatant 上澄み、上清
  • dilute 薄い
  • serum 血清
  • sorbent 吸着剤

Immune Response全体像

この講義で扱う事や全体的な概要など。

この講義で扱うImmune Systemのトピック

  1. Infectionに対する基本的な反応
  2. Antigen Presentation
  3. T cell Activation

プライマリーとセカンダリーの器官の概要

胸腺、骨髄がT cellやB cellが作られるところで主要なimmune systemのprimary organsといえる。 生成されたこれらはリンパネットワークを通して体のいろいろなところに運ばれる。 扁桃腺や脾臓など。これらはsecondary organsを形成している。

innate systemとadaptive system

immune systemはinnate systemとadaptive systemに分けて考える事が出来る。

innate system

innate systemはepithelial barrierやphagocytesなど。最初の6〜12時間とかで感染に反応する素早い系。第一防衛線。

phagocytesとしてはneutrophils, dendritic cells, macrophagesなどが挙げられる。

hardwireでバクテリアとか菌を識別して反応する、highly conservedなシステム。

adaptive system

adaptive systemはB cell, T cellなどが関わる系で、こちらは数日のオーダーで時間がかかる反応。第二防衛線。

  • modularに作られている
  • メモリを持つ
  • T cell, B cell

両システム間のクロストーク

両者のシステムは、antigenを通してたくさんのクロストークが行われる。 これはpathogenから得られたペプチド片と考えられる。

innate systemが感染の起こっているところでマクロファージなどが取り込んだpathogenのペプチド片を、adaptive systemに提供したりする。

クロストーク

クロストークの仕組みをもう少し詳しく見ていく。

バクテリアが来たとする。これに対してどのような反応が行われていくかを見ていく。

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Neutrophils

最初に反応するものたちの一つに、neutrophilsがある。これは白血球の最大の構成要素。 これがバクテリアを殺す様々な物質を送り込む。

プロフェッショナルなphagocytes(マクロファージやdendritic cell)

これがうまく行かないと、次にプロフェッショナルなphagocytesであるマクロファージやdendritic cellがバクテリアを取り除く事を試みる。 これらのプロフェッショナルなphagocytesはまたantigenを提供する。

professional antigen presenting cell、professional APCsとも呼ばれる。

具体的にはバクテリアをphagocytosisして分解し、そのあとにantigenを表面のレセプターに出現させる。 phagocytosisと分解はPathogensとVirulenceFactorsの「Phagocytosisと侵入の仕組み」も参考の事。

このantigenはpathogenから得られるペプチド片で、この配列をこのpathogenの特徴として以後扱う。

antigenを出現させるレセプターはMHC(Major Histocompatibility Complex)と呼ばれる。 ここまでがinnate system。

T cellが出現したantigenを認識する

T cellのレセプター、TCR (T cell receptor)が、この表出されたantigenを認識する。

我々の体には様々な種類のT cellが存在していて、代表的なものとしてはCD4やCD8などが挙げられる。

CD4はT-helper細胞とも呼ばれ、CD8はT cytotoxic cellとかKiller cellとか呼ばれる。 CD8はアポトーシスのpathwayのExtrinsic pathwayで出てきた。

CD4がCytokinesを分泌

CD4のTCRがantigenを認識するとアクティベートされてCytokinesが分泌される。

これはマクロファージをさらに活性化させたり、B cellをアクティベートして抗体を分泌させたりする。

抗体はpathogenと結合して細胞への侵入を出来ないようにする。これをneutralizationと呼ぶ。 またphagocytosisしやすいようにもする。これをcomplementと呼ぶらしい。

CD8とアポトーシス

バクテリアがepitheliumまで侵入をはたしたとする。 epitheliumでは感染が起こると、それを表面のMHCにペプチドを表出させる機能を持つ(マクロファージと同様に)。

CD8がマクロファージから認識したantigenをepitheliumのMHCでも見つけると、 アポトーシスのリガンドとして振る舞い、その細胞をアポトーシスさせる。

Innate Response

Innate systemに関わる2つの重要な略語

  • PAMPs (Pathogen Associated Molecular Patterns)
    例:LPS
  • PRR (Pattern Recognition Receptors)
    例:TLR4

PAMPsはハードコードされたInnate systemにおけるpathogenの識別に使われる。バクテリアや菌の代表的なものを表すもの。

LPSを検出するTLR4の例を考える。LPS(lipopolysaccharide)は Gram-negative bacteriaの構成要素の一つで表面に存在する。 この場合、LPSがPAMPs、TLR4がPRRになる。

これをマクロファージはTLR4というレセプターで認識出来る。 このレセプターがLPSを検出するとマクロファージのシグナリングpathwayをアクティベートして、 pro-inflammatory responseを生成する。(pro-inflammatory cytokines、代表的なものとしてはTNF-αなど)

TNF-αについてはTightJunctionsでも見たようにバリヤーに作用して透過性を上げる他に、 immune cellを動員してアクティベートしたり、さらにその増殖を導いたりする。

この反応を大きく見れば、入力はLPSでTLR4がそれを識別し、TNFαがアウトプットとなる。

ELISAというassayでcytokinesを測る

ELISAはEnzyme-Linked-ImmunoSorbent Assayの略。

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  1. 容器の底に目的の物質に反応するantibodyをくっつける(例えばanti-TNF-α)
  2. 対象のsupernatantをこの容器に注ぐ。この中の目的の物質(例えばTNF-α)が抗体に捉えられる
  3. 洗い流して捉えられてない物質を捨てる
  4. 検出目的のenzymeをリンクしたantibodyを新たに加える(サンドイッチが形成される)。enzymeとしてはHRP(Horseradish peroxidase)が良く使われる。
  5. サンドイッチ以外を洗い流す。
  6. 目的のenzymeがわかるsubstrateを加えて反応を計測(色とか光がわかるような反応を選んでこれらを計測)

このassayを用いる事で、LPSを加えた時にどのくらいTNF-αが出るのか、などといった実験が可能となる。

Assay

次:AntigenPresentation

AntigenPresentation