CellBiology706x

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PathogensとVirulenceFactors

Contents:
  1. PathogenとVirulence Factors
  2. Signature tagged mutagenesis
    1. Negative Selection
  3. サルモネラとリステリア(2つのPathogenの例)
  4. Phagocytosisと侵入の仕組み
    1. 2つの侵入メカニズム
  5. 次:サルモネラへ

  • commensal 片利共生的な
  • mutagenesis 突然変異生成
  • cramp 激しい腹痛
  • gut 胃腸、腸
  • inflammatory 炎症の
  • lymph リンパ液
  • spleen 膵臓
  • meninges meninxの複数形、髄膜
  • placental 胎盤の
  • fetus 胎児
  • stillborn 死産
  • infiltrate 侵入する、染み込む
  • vacuole 液胞

PathogenとVirulence Factors

Pathogenはバクテリアやウィルスなどのmicroorganismsで、病気を引き起こすもののこと。

Virulence FactorsはPathogenが病気を引き起こす時の、その実際に引き起こす物質(分子)を指す。 この化合物を取り除くと病気の症状が無くなる何か。

  • 膜タンパク質
  • Secreted Effectors (バクテリアが自身の内部のタンパク質をホスト細胞内に入れる)

Signature tagged mutagenesis

サルモネラ菌の研究で使われはじめ、その後他のpathogenにも応用されるようになった。現在使われているTn-Seqの手法の起源。(Transposon-Sequencing)

変異を使って実験をする時に、単にUVなどを当てて変異をさせるだけだと、変異を特定するのが難しい。 そこで使われる手法。

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Inverted repeat - Wikipedia

transposaseとtransposon cassetteを使う。 transposon cassetteの中にユニークなバーコードを何種類か用意する。

これを使ってバクテリアのゲノムのランダムな場所にカセットをinsertする。するとそこのgeneの機能が損なわれる。

ペトリ皿には別々のバーコードを持った別々の変異体のコロニーが出来る。

Negative Selection

個々のコロニーをねずみに投与して病気が発現するか見るのが通常のスクリーニングだが、 Virulence genesを探す方法としてはもっと効率的な方法がある。それがnegative selection。

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negative selectionは対象となるバクテリアの変異をすべて混ぜたものをねずみに投与して、 しばらく待ったあとにねずみの中に生存しているバクテリアを調べる。

居なくなった株というのは、生存に必要なgeneが損なわれたという事。つまりそのバーコードはvirulence factorsの可能性がある。 これがnegative selection。

サルモネラとリステリア(2つのPathogenの例)

良く研究されていて、性質が大きく違うSalmonelia TyphimuriumとListeria monocytogenesを例として見ていく。

項目 Salmonella Listeria
由来 食物由来 食物由来
引き起こされる病気 Salmonellosis Listeriosis
症状 下痢、熱、腹痛 熱、風邪のような症状
感染部位 小腸>血液>リンパ液 小腸>血液>リンパ液>肝臓・膵臓>脳・胎盤

サルモネラはリンパ液まで行って全身に循環するようになると、よりsystemicな症状を引き起こす。

Listeriaは食物由来だが、土壌などにも生息出来て、食品加工工場などでも生育する。加工肉やチーズなど経由の感染が見られる。 脳まで行くとmeningitisという病気を引き起こす(髄膜炎)。 胎盤に行くと胎児に感染し、死産となる事もある。

ListeriaはUSで年に1600件程度と感染者数は少ないが、死亡率は20%〜30%と極めて高い。 サルモネラは何百万という感染者数が毎年出るが、死ぬのは数百のオーダーで死亡率はすごく低い。

どちらもintracellular pathogensで、通常はとりこまないような細胞に自らを侵入させる仕組みを持つ。

Phagocytosisと侵入の仕組み

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phagosomeがearlyからlateになるのには様々なエンドソームとのやり取りや、V-ATPaseが(vATPaseと書かれる事もある)プロトンポンプとして内部のpHを下げて、 lysosomeの酵素が働ける環境を作る。

2つの侵入メカニズム

  • サルモネラ … vacuolar pathogen
  • Listeria … cytosolic pathogen

vacuolar pathogenは最初限られたスペースと栄養素でlysosome fusionと戦う必要があり、 cytosolic pathogenは細胞内の様々な機構にアクセス出来る分違った挑戦がある。

次:サルモネラへ

Salmonella