Pathogenはバクテリアやウィルスなどのmicroorganismsで、病気を引き起こすもののこと。
Virulence FactorsはPathogenが病気を引き起こす時の、その実際に引き起こす物質(分子)を指す。 この化合物を取り除くと病気の症状が無くなる何か。
サルモネラ菌の研究で使われはじめ、その後他のpathogenにも応用されるようになった。現在使われているTn-Seqの手法の起源。(Transposon-Sequencing)
変異を使って実験をする時に、単にUVなどを当てて変異をさせるだけだと、変異を特定するのが難しい。 そこで使われる手法。
transposaseとtransposon cassetteを使う。 transposon cassetteの中にユニークなバーコードを何種類か用意する。
これを使ってバクテリアのゲノムのランダムな場所にカセットをinsertする。するとそこのgeneの機能が損なわれる。
ペトリ皿には別々のバーコードを持った別々の変異体のコロニーが出来る。
個々のコロニーをねずみに投与して病気が発現するか見るのが通常のスクリーニングだが、 Virulence genesを探す方法としてはもっと効率的な方法がある。それがnegative selection。
negative selectionは対象となるバクテリアの変異をすべて混ぜたものをねずみに投与して、 しばらく待ったあとにねずみの中に生存しているバクテリアを調べる。
居なくなった株というのは、生存に必要なgeneが損なわれたという事。つまりそのバーコードはvirulence factorsの可能性がある。 これがnegative selection。
良く研究されていて、性質が大きく違うSalmonelia TyphimuriumとListeria monocytogenesを例として見ていく。
項目 | Salmonella | Listeria |
---|---|---|
由来 | 食物由来 | 食物由来 |
引き起こされる病気 | Salmonellosis | Listeriosis |
症状 | 下痢、熱、腹痛 | 熱、風邪のような症状 |
感染部位 | 小腸>血液>リンパ液 | 小腸>血液>リンパ液>肝臓・膵臓>脳・胎盤 |
サルモネラはリンパ液まで行って全身に循環するようになると、よりsystemicな症状を引き起こす。
Listeriaは食物由来だが、土壌などにも生息出来て、食品加工工場などでも生育する。加工肉やチーズなど経由の感染が見られる。 脳まで行くとmeningitisという病気を引き起こす(髄膜炎)。 胎盤に行くと胎児に感染し、死産となる事もある。
ListeriaはUSで年に1600件程度と感染者数は少ないが、死亡率は20%〜30%と極めて高い。 サルモネラは何百万という感染者数が毎年出るが、死ぬのは数百のオーダーで死亡率はすごく低い。
どちらもintracellular pathogensで、通常はとりこまないような細胞に自らを侵入させる仕組みを持つ。
phagosomeがearlyからlateになるのには様々なエンドソームとのやり取りや、V-ATPaseが(vATPaseと書かれる事もある)プロトンポンプとして内部のpHを下げて、 lysosomeの酵素が働ける環境を作る。
vacuolar pathogenは最初限られたスペースと栄養素でlysosome fusionと戦う必要があり、 cytosolic pathogenは細胞内の様々な機構にアクセス出来る分違った挑戦がある。