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腫瘍はその起源となる組織と類似点が多い。
これらの例からも予想出来るように、腫瘍細胞は起源ごとに異なる特徴を持ち、 またその起源に応じた対処が可能な場合もある為、これらの分類は重要となる。
これらのガン細胞は元となるtissueと多くの共通する性質を持つ。(adhesion properties, signaling pathwaysなど)
carcinomasの進行を例に見ていく。(特に良く理解されている子宮頸がん)
正常な状態ではECMの上にカバーのようにかかっているbasal laminaの上に層状に折り重なっている。 そこからNeoplasiaー>Carcinomaー>Metastasisと進む。 Neoplasiaはbenign(良性)で、Carcinomaからはmalignant(悪性)。
Neoplasiaの後半ではbasal laminaを貫通する。 これは正常な状態では必要だった上皮に関わるシグナリングがなくても増殖出来るようになった事を意味する。 cell-cell contactからくるlateral signal やbasal laminaからくるシグナルなど。
この過程をEMTと呼び、morphologicalに劇的な変化がある。
carcinomaからmetastasisになる為には、originのtissueとは別の組織で増殖するための能力が必要で、 別の組織には異なるadhesion moleculesなど異なる条件に対応した要素が必要。
転移は、もともとある正常なpathwayを活用する事で実現する。
胚からの個体形成で、gastrulationのあたりからepitheliumから一部の細胞が分化してlooseになってmigratoryになる。 これらの細胞がprimordial mesodermを形成する。
このepithelial cellからmesenchymal cellへのtransitionが正常な個体形成で自然に起こる。 MorphogenesisのGastrulationも参照。
epithelial-to-mesenchymal transitionをEMTと呼ぶらしい。
このtransitionでtranscriptされるタンパク質も代わる。
epithelial (non-motile)
mesenchymal (motile, invasive)
mesenchymal cellの性質は個体形成時にはmesodermの発生を導く性質だが、 ガンでは転移を導く。
ガンは環境と相互作用する。
ガンはECMに働きかけて、もっとelasticにしたり、といった変化を与え、またECMからはガンにさらなるproliferationを促進するようなシグナルが来る。
ECMはstromal cellsと相互作用し、その結果間接的にガンとstromal cellsは相互作用する事になる。
Immune cellsはガン細胞を抑止するシグナルを発するが、それが上手くいくケースは正常に除去されるケースなのでそもそも観測されない。 観測されるガン細胞はimmune cellsに対して抑制するシグナルを発したり、immune cellsの抑制のシグナルを回避するような仕組みが備わる事が多い。
ただそれでも、immune cellsががん細胞に浸潤しているケースの方が予後が良い事が多いので、immune systemを向上させられれば、 ガンの治療に有効なのでは無いかと考えられている。 例えば何らかの方法でガン細胞からimmune cellsへの抑止シグナルをブロック出来ないか、など。
腫瘍が成長してくると、腫瘍の内部には酸素が届かず、hypoxia状態になる。 そうするとガン細胞はHIF 1 αの転写がactivateされる。 これはVEGFというfactorをexpressする事になる。
VEGFはReceptor Tyrosine Kinaseのリガンドで、このレセプターはendotheliumやvasculatureにある。
このVEGFが血管上皮のレセプターに結合すると、このendotheliumの増殖を促し、 そうして生成した毛細血管が酸素を腫瘍の内部へと運ぶようになる。 十分な酸素が届くとHIF 1 αの生成は止められて、VEGFの生成が止まる。
これは通常の血管生成(Angiogenesis)と同じ機構で、これはembryoの時に組織のvascularizeで使われている。