Cytoskeletonは大きく分けて3つの構成要素がある。
このうち1と2はダイナミックで似た性質も多く持つ一方、3番目は静的で、骨格という言葉からイメージするものに近い性質を持つ。 ここではActinについて見ていき、 Microtubulesについてはのちほど別途見ていく。
Actinは以下の2つの形態をとる
kDについてはレセプターとリガンドも参照のこと。
pyrene actinを使って、pyrene actinのassembly assayを行う事で、actinのassemblyを調べる事が出来る。 population based assay。
利点
欠点
これはbulk assayである時点でのpopulationを測るassay。
Actinポリマーは向きがあり、両端は同じでは無い。片方を-、またはpointedと呼び、もう片方を+、またはbarbedと呼ぶ。 それぞれのaffinityは違うし、また、各モノマーの表面でもどちら向きかが分かる。
ActinはATP bindingで、ATPかADPかの違いがスイッチとして機能している。 ここまで述べたaffinityは基本的にはATP Bindingの状態。
ADP Actinのポリマー状態でのアフィニティは
20倍くらいくっつかなくなる。
ある程度時間が経つとATPは加水分解されてADPになる。 だからポリマーの鎖の途中から先はADP boundな状態になっている。 一方で新しく追加されるモノマーはATP boundなので、+側はATP boundで、鎖の途中から-側はADP boundな状態になっている。
Arp 2/3 complexがnucleationを促進する。 Arp2とArp3は結合して、これが他のActinモノマーと結合する事でnucleusとして振る舞う。
ただしこの反応は他のタンパク質にコントロールされる。コントロールするタンパク質はActAやWASPなど。
ListeriaというバクテリアはActAというタンパク質でこのArp2/3をrecruitしてアクティベートする。>Listeria
WASPもArp 2/3をアクティベートする事で知られている。WASPは Wiskott-Aldrich syndrome protein。 Wiskott-Aldrich syndromeはWASPが機能しない事で引き起こされる病気。
Arp 2/3はElongationも促進するが、これは枝分かれを形成するのを助けるように促進する。 ポリマーの側面にくっつく事が出来るらしい。
枝分かれしている様子はTIRFというFluorescenceを使う事で観測出来る。 TIRFはTotal Internal Reflection Fluorescence microscopyの略称との事。
TIRFはカバースリップ(スライドの上の試料を覆う薄いガラスカバーの事らしい)に近接している問いだけ光るので、 この枝分かれを観測する事が出来るとか。
光を角度をつけてcoverslipに照射するとその内側の面で全反射し、境界から50〜100nm程度しか染み出さない。 そこでcoverslipの付近に観測したいものを置く事ができれば、そこだけを光らせる事が出来る。
この時に使われるfluorophoreとしてはAlexa fluorなどが使われるらしい。
coverslip表面に集める方法としては、myosinを使うという方法が考えられる。 myosinはactinと結合するので、coverslipをmyosinでコーティングするとactinを集める事が出来る。
ただしmyosinは普通はmotorタンパク質なので動いてしまう。 そこでN-ethylmaleimide、通称NEMを用いると、結合はしつつmotorの挙動を抑制する事が出来るらしい。
TIRFはsingle-moleculeメソッドという分類らしい。 これはpyrene actinがbulkメソッドなのと対照。
Forminもnucleationとelongationの両方を促進するが、Forminはリニアなフィラメントの形成を助け、 枝分かれはしないらしい。
Actinと関連するたくさんのタンパク質がある。ここでそれらを外観してみよう。
4のcofilinのsevering factorというのは、切り裂くって意味から枝分かれを促進するfactorという意味っぽい(今週のクイズの回答から)。
多くのmyosinはbarbed endからpointed endに向かって移動するが、逆に移動するmyosinもある。
抗がん剤のAdenomatous Polyposis Coli、APCと、それとペアとなって働くformin proteinの一種、mDia1についての研究の話。
この2つがactin assemblyを促進する事が分かっているとして、これがどのようなメカニズムなのかを知りたいとする。
APCのC末端側のfragment、APC-Cというのがあって、これだけでassemblyの反応を起こすのに十分な事は分かっていて、 APCを取り出す事が難しい為、APC-Cを使う事にする。
APC-Cをblue fluorでラベルづけする。どのような順序で実験を行っていくか?
まずはcontrolとして、bulk measurementであるpyrene-actinn assayで反応がちゃんと起こる事を確認する。
次にAPC-Cの他にもmDia1を赤に、actinに緑の蛍光を付与して、TIRFを行う。 すると青(APC-C)が末端についたまま、伸びていく方の端には赤(mDia1)がずっとくっついたままである事が見て取れる。
最初にAPC-CとmDia1がくっついていて、中にactinが入っていく。その後APC-Cはpointed末端にくっついたままでいるが、 mDia1側にはどんどん新しいactinがやってきて結合して伸びていく。 これをrocket launcher modelと呼び、TIRFの結果から考えられているメカニズム。
Actinが伸長していった後に一定の長さで留まるのが普通の動きとなる。 この一定の長さで留まる状態は、片方で伸長されていてもう片方で縮んでいて、この比率が等しい状態となっている時に観測される。
これをactinのtreadmillingと呼ぶ。