Molecular Biology 728x

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EukaryoteのRNAポリメラーゼ

Contents:
  1. EukaryoteのRNAポリメラーゼ
  2. EukaryoteのRNAポリメラーゼの構造の、バクテリアとの比較。
    1. シグマファクターに対応するもの

  • conjugate … (非タンパク質と)結合する
  • encompass … 包む、覆う、取り囲む
  • fathomable … 推測出来る
  • titrage … 滴定する
  • distal … 末梢の、遠位部の

EukaryoteのRNAポリメラーゼ

  RNA全体に占める割合 転写するgeneの種類 生成物 α-amanitinのsensitivity
RNA Pol I 〜80% 1 rRNA insensitive
RNA Pol II 1〜5% 〜20,000 mRNA very sensitive
RNA Pol III 〜15% 100 tRNAsとsmall RNAs weakly sensitive

RNA全体に占める割合というのは、細胞内で生成されているRNAのうちそのポリメラーゼによって生成されている割合という事。 つまり細胞内のほとんどのRNAはRNA Pol Iによって生成されている。

けれどRNA Pol Iはribosomal RNA gene一つだけを転写する。

α-amantinはキノコが生成するペプチドで、RNA Polの種類を選り分けるのに使われる。

mRNAはRNA Pol IIに転写されるので、一番複雑な制御がなされている。 このコースでも主にRNA Pol IIを見ていく事になる。

EukaryoteのRNAポリメラーゼの構造の、バクテリアとの比較。

バクテリアのRNAポリメラーゼと似た構成要素に、さらに追加でいくつかの要素がある。 対応するバクテリアの構成要素についてはバクテリアのTranscription入門バクテリアにおけるTranscriptionのInitiationを参照。

対応するバクテリアの RNA Pol I RNA Pol II RNA Pol III
β’ RPA1 RPB1 RPC1
β RPA2 RPB2 RPC2
α1 RPC5 RPB3 RPC5
α2 RPC9 RPB11 RPC9
ω RPB6 RPB6 RPB6
  +9 others +7 others +11 others

いくつか注目すべきポイント。

  • ωに対応するものはすべて同じ
  • Pol IとPol IIIはα1, 2に対応するものが同じ
  • 最後の行の追加のサブユニットは主に制御に関わるもので、合成の仕組みでは無い

20000個のgeneに対するregulatorはそれぞれ別々のgeneにエンコードする訳には行かないので、 いくつかの構成要素の組み合わせの違いで異なる制御をする事になる。

シグマファクターに対応するもの

バクテリアではバクテリアのTranscription入門で見たように、シグマファクターがプロモーターのspecificityを担う。 Eukaryoteでこれに対応するのは3〜6個のファクターが同じ役割を担う。

EukaryoteのDNAElements