CellBiology706x

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Microtubuleの制御

Contents:
  1. 細胞内での役割
  2. MTOCとCentriole
    1. Nucleationとγチューブリンリング複合体
    2. 中心体(centrosome)
  3. 細胞分裂のサイクルと中心体
  4. その他のMicrotubuleが作る構造
    1. 精子
    2. 分裂しない細胞のCilia
  5. Microtubuleに関連したタンパク質たち
  6. Microtubuleの形成をターゲットとした物質(薬品)

Microtubuleの続き

  • cell cortex 細胞皮層(細胞膜の内面側にあるタンパク質の特殊な層をそう呼ぶらしい)
  • epithelial 上皮の

細胞内での役割

PngNoteの17ページ

  • Mitosis
  • vesicle transport
  • cellular organization

どれも制御が必要。

MTOCとCentriole

Microtubule形成の起点となる局所的な場所がある。これをMTOC (MicroTubule Organizing Center)と呼ぶ。

MTOCは生物によって少し違っている。

  • 人間 … centrosome(中心体)
  • イースト菌 … Spindle pole body

Nucleationとγチューブリンリング複合体

γチューブリンがMicrotubuleのnucleating component。 通常γチューブリンは2〜5タンパク質程度のタンパク質コンプレックスの一部として存在している。

このコンプレックスがγチューブリン ring complexを形成している。 このring complexが13個のγチューブリンを環状に並んだ構造を含んでいる。

MTOCがγチューブリンリング複合体がMicrotubule形成の土台となって、γチューブリン側がマイナス末端となる。

中心体(centrosome)

中心体は、中心小体(centriole)と呼ばれる物質を2つ、内部に含んでいて、 細胞分裂の時に半保存的に複製されていく。

centrioleがPCM (pericentriolar material)と呼ばれる、centriole周辺の物質を動員する。このPCMの中に先述のγチューブリンリングコンプレックスが含まれる。

細胞分裂のサイクルと中心体

PngNoteの19ページ

細胞分裂のサイクルで中心体の位置や形成されるmicrotubuleは変わる。

Interphaseでは中心体は核の表面に局在していて、そこから細胞膜内面に向かってmicrotubuleを伸ばしている。 この時のmicrotubuleは長く、stableなarrayとなっている。

Mitosisでは中心体が複製されて、離れた場所に配置される。 両方の中心体からMicrotubuleが伸びる。

cell cortexまで到達するmicrotubuleをastral microtubulesと呼ぶ。 反対の極から伸びるmicrotubuleとつながるmicrotubuleをspindle microtubulesと呼ぶ

microtubuleが染色体と接する所をkinetochoreと呼び、kinetochoreを持つmicrotubuleをkinetochore microtubuleと呼ぶ。

全体をspindleと呼ぶ。

その他のMicrotubuleが作る構造

PngNoteの20ページ

精子

basal bodyと呼ばれるcentrioleが細胞の外についていて、そこからFlagellaと呼ばれるMicrotubuleで出来たひげが伸びている。 これで移動していく。

分裂しない細胞のCilia

細胞膜の外側表面にcentrioleが存在していて、細胞の外に向かってciliaと呼ばれるMicrotubleで出来たものを伸ばしている細胞がある。 ciliaには2つの種類がある。

  1. primary cilia … アンテナとして外のシグナルを拾うcilia
  2. motile cilia … 液体をぺちぺち叩いて流すためのcilia

Microtubuleに関連したタンパク質たち

PngNoteの20ページ

  1. Polymerization promoting factors … CLASP, XMAP215(いろいろ生物によって種類があり、人間ではcH-TOGと呼ばれる), EB1(end-binding protein 1)
  2. Depolymerization factors … OP18, kinesin-13(MCAK). カタストロフを引き起こす
  3. Severing protein (切断) … katanin(刀から)。素早く再構成が必要な時に、切断するのに使われる。
  4. Microtubule stabilizing protein … MAP1, Tau(アルツハイマーに関わる)
  5. Microtubule binding protein … PRC1, kinesin-5 (Eg5, KIF11)。PCR1はアンチパラレルなフィラメントをつなぎ合わせる。kinesin-5はつなぎあわせるだけじゃなくてスライドもする。
  6. Augmin … γチューブリンを動員して枝分かれさせる。かなり最近に見つかったタンパク質
  7. Microtubule motor … dynein、kinesinなど。

Dyneinはマイナス末端に、Kinesinは(だいたい)プラス末端に向かって歩く

actinの上を移動するモーターはmyosinだった。microtubuleを移動するモーターはdyneinとkinesin。 Kinesinはたくさん種類があって、50種類とかある。

Microtubuleの形成をターゲットとした物質(薬品)

PngNoteの21ページ

  1. Nocodazole … Depolymerize。洗い流す事が出来る
  2. Taxol … スタビライズ。ほぼ不可逆で一度混ぜるともう戻せない。癌の薬として使われる。