修復のメカニズムには以下のようなものがある。
UV lightでpyrimidine dimerが出来たケースなどを修復する、photolyaseなどがこの機構。
photolyaseはpyrimidine dimerと高いaffinityをもって結合し、通常の可視光を使ってFADHという部分が自由電子を生み出し cyclobutaneを通常のnon-pyrimidine dimer状態に戻す。 もとの状態に戻すとaffinityが低下するので離れていく。
つまりDNAの損傷した場所を直接修復する。
他にもO6-methylguanineを、メチル基を取り除く事で修復するケースもある。 この場合は反応の過程でこの修復を行うenzymeが殺されてしまう。
photolyaseはpyrimidine dimerをフリップさせて自分側に向けて結合する。 通常はbase pairが水素結合でつながっている所、pyrimidine dimerが形成されるとstrand間の結合が弱まるのでフリップしやすくなる。 そしてフリップしたdimerとphotolyaseが結合する。
だからフリップしやすい部分の方が高いaffinityを示す。
glycosylaseは損傷したbaseを除去する。
DNAの損傷の加水分解の所で記したように、CがdeaminateされるとUになる。 また、dUMPが組み込まれてUが入る事もある。
glycosylaseはこのUを(塩基部分だけ)除去する。 このまま複製されると片方が無い部分(apurinicかapyrimidinicのsite、つまりAP site)の片方がランダムに選ばれてしまうので、 複製の前に修復される必要がある。
glycosylaseもUの部分をフリップしてactive siteに近づけて反応を行う(この場合は加水分解)。
flapは上に折れて突き出た部分の事か。
BulkyなDNAのmodificationが起こった部分に作用する(pyrimidine dimerなど)。 二重らせんが崩れるような大きな損傷で使われる。
RNAポリメラーゼを使ってDNAの損傷を検出する。
RNAポリメラーゼは損傷のあるあたりで良くstallしている。 これがシグナルとなって、Transcription Coupled Repair Factor、通称TCRFを連れて来る。
TCRFは2つの事をする
以後は損傷と結合して通常のNucleotide excision repairのプロセスが始まる。
| 役割 | E. coli | eukaryotic |
|---|---|---|
| 損傷の検出 | UvrA | XPC + DDBI/XPE |
| DNA opening | UvrB | XPA/TFIIH |
| DNA cleavage | UvrC | XPF (3’)、XPG(5’) |
| oligo removal | UvrD (Helicase II) | TFIIH |
| DNA合成 | Pol I | Pol デルタ か Pol イプシロン |
TFIIH (TF2H)は転写で詳しく扱うらしい。
Y-familyのポリメラーゼが担当する。
Aが多めらしい。
labeled primerを使って通常のprimer extension assayと同じ手順で、 テンプレートの方にpyrimidine dimerを作れば良い。
E. coliだとポリメラーゼI, II, IIIではpyrimidine dimerまでしか伸びないが、 translesion polymeraseであるポリメラーゼIVかVを加えておけば端まで合成が続くので長さの違いで検出出来る。