ミスマッチ修復の他に、損傷の修復の機構もある。 損傷の修復を見るにあたり、まずはどういう損傷があるのかを見ていく。
10^3
〜10^4
に一回程度でrNMPが入る事がある。
加水分解やメチル化やbase analogsは、複製時に誤った塩基を合成してしまう損傷を導く。 なお正常と誤りの組み合わせがプリン同士、またはピリミジン同士のものをtransition、プリンからピリミジン、または逆をtransversionと呼ぶ。
misincorporationはそのまま複製が走る事が出来て、複製されると変異となってしまう。
シトシン(C)が加水分解してdeaminates(NH3が遊離)するとウラシル(U)になる。 UはTのように見えるのでAとマッチングしてしまう。
頻度はそれほど多くは無い変異。
また加水分解で塩基が単に分離して切り離されてしまう場合もある。無くなった場所は、プリンがなくなるとapurinic site、ピリミジンがなくなるとapyrimidinic siteと呼ぶ。
シトシン(C)の5番目の炭素がメチル化する場合がある。5-methylcytdidine。
真核生物のCpG islandsなどではCがメチル化する事が知られている。
これがdeaminatedするとTが生成される。
グアニン(G)の6番目のOがメチル化する場合もある。O-6-methylguanine。 ここがメチル化するとCにもTにもペアリングするようになってしまい、相手がランダムに選ばれる。
8-Oグアニンや7,8-dihydro 8-oxoguanineはアデニン(A) とペアリングするようになってしまう。(本来のシトシン、Cではなく)
5-bromouracil。labeld heavy DNAを作る時に使われで通常はAとペアリングするが、
これはketoのtautomerであるenol状態をとる頻度がTより多い。
Tが自然にenol状態になって誤った合成を行ってしまう頻度である10^5
に一回の頻度に比べるとずっと多くenol状態のペアリングとして誤ってGを選んでしまう。(それでもAが選ばれる方が普通、頻度が増えるとは言えレアケース)
DNAポリメラーゼが止まる損傷には以下のようなものがある。
紫外線で引き起こされてポリメラーゼがこれ以上進まなくなる。 ピリミジンが2つ連続で並んでいる所に紫外線が当たると起こる(つまり良く起こる)。
ピリミジンの並んだ二重結合がcyclobutane ringになってしまって、くっついてしまう。 こうなるとポリメラーゼがこれ以上進まなくなる。
rNMPがテンプレートに存在すると、DNAポリメラーゼはそこで止まる。
これらの誤りは以下の頻度で起こる
rNTPはdNTPの10倍から100倍の濃度で存在する。
凄く良くある。
ethidium bromide、proflavin、acridine orangeなど。
これらの物質は塩基の間に挟まる。
偶然3’プライマーの端に挟まるとそのまま合成が進み、あとでintercalating agentsがどこかに行くとそこの部分がdeletionとなる。
template側に挟まると、使っている試薬によって異なる何かしらのbase pairが選ばれて、その後この試薬がどこかに行くとinsertionとして振る舞う。
ミスマッチやinsertion deletionを引き起こす試薬をmutagenと呼ぶ。
ある化合物があった時に、それがmutagenかどうかをどう確認するか?>Ames testで確認
Ames testはReversion assayの亜種。