タンパク質の構造から。まずはprimary structureの決定。
単語
以下の2通りがある。前者は昔使われていた方法、後者は現在使われている方法。
この反応はそれぞれ、以下を加える事で反応が進む。
こうして一つずつアミノ酸を取り出す事が出来る。
こうして出来たPTH amino-acidをカラムクロマトグラフィーで分析する。elution timeと吸光を調べると、出てくる時間でアミノ酸の種類が分かる。
50アミノ酸以上の配列決定
cleavage step(TFAを加えて分離するステップの事か。)は97%くらいしか起こらない。 だから50アミノ酸くらいの配列しか決定出来ないとの事。
50アミノ酸以上の場合はどうするか?プロテアーゼを使って分割して配列決定していく。 2つのプロテアーゼがある。
この2つでカットしてシーケンスして、オーバーラップする所を並べて順番を推定する。
これにはさらに2つの手法がある。
Protein fingerprintingは前述のtrypsinなどのプロテアーゼで分割して、それぞれの断片の重さを測って、knownなタンパク質のデータベースのそれと一致するものを探す手法。 既に知っているタンパク質の配列を決定する方法となる。
重さを測る方法には、MALDI-TOF法がある。
Matrix Assisted Laser Desorption Ionization - Time of Flight (mass spectrometry) の略。matrixはこの場合は土台、という意味か。
イオン化したタンパク質を気相に置いて電場をかけると、質量に反比例した加速度を得る事になる(ma = qE)。 それで一定距離を加速した後にしばらく電場の無い空間(Field free zoneと呼ぶ)を飛ばして、その先に検出器を置いていつ届くのかを測ると、 その時間が質量の逆数の関数になるはず、というのが基本のアイデア。
特別な土台にペプチドを置いて、レーザーを当てると正にイオン化してこの土台を飛び出す。そこで上記の仕組みで重さが測れる。 この時のイオン化はSoft Inonizationで、タンパク質を吹き飛ばすのでは無く優しくイオン化して土台から離す。
まずプロテアーゼで分割して断片の重さを測る所までは同様。 そこから一つのペプチドを選ぶ。
次に選んだペプチドをHard ionizationという事をする。 これは激しくぶつけて壊す感じらしく、するとアミド結合の所で分かれるらしい。 そしてYイオンというものになる。 これはペプチドのC末端側が残ったものとの事。
あとはこれを通常と同じmass spectrometerの方法で質量を測る。すると幾つかの山が出来るので、上から引いていくと差分がN末端側の一つのアミノ酸の重さとなる。
Yイオンとは何なのかが良くわからないが、断片がいろいろ出来た時のC末端を含む断片の事っぽいな。このC末端を含む所だけ他の断片とは違うイオン状態になるのだろうか。 他の断片はOH基が出来ないのかな?良くわからない。 (追記:どうもH+をあわせたものをYイオンと呼ぶらしい、これがどうくっついているのかは良くわからないが、アミド結合が切れる時にこちら側にH+がつくのだろう)
ただ断片はいろいろ出来るが、C末端を含む断片だけを検出する方法があるっぽくて、C末端を含む断片をYイオンと呼ぶらしい。 (なお、次のテストを見ると反対をBイオンと呼ぶらしい)
よくわからないのでyoutubeで他の動画も見てみた。
Tandem Mass Spectrometry - YouTube
アミノ酸residue(残基)とはアミノ酸から水を取り除いたもの。