ウェーバーの話が終わった。呪術から宗教へ、という所で神強制と神奉仕という話があり、 プロテスタントの予定説がどう人の行動を変えるかのメカニズムなどの説明があった。 でも資本主義側の話は少なくて、職業を天職とみなして利潤の追求が修道院の信仰のような活動になっているという話が少しあったが、 メインはプロテスタントの話とウェーバー自身の話が多い。
そしてちょくちょく間があいているせいか、デュルケームとジンメルがそれぞれ何した人か忘れてきた。 もう一度聞きなおしてメモをとってもいいかもなぁ。
ウェーバーのあとはアメリカに舞台が移ってタルコットパーソンズの話になる。その冒頭くらいまで聞いた。
マックスウェーバーと並び3巨頭的な扱いだが、この二人は自分は名前も知らなかった。 社会秩序がいかにして可能か、という社会学の目的が、この辺からはっきりしてくる感じだな。
社会学、興味深い学問だと思うし学ぶ価値もある気はするが、 一方で説得力が微妙だよなぁ。カトリックとプロテスタントの地域を比較する事でカトリックの特徴を調べる、 みたいな話も、地域が違えば他の属性も違うし、これじゃあ因果関係も分からないよなぁ、とか思ってしまう。
一方で教養としてこういう話は知っておいた方がいいよな、とも思う。昔の大学生はこういうのを学ぶものだったんだろうな。 自分ももっと早く、学生とか社会人の初期に読んでおくべきだった本だと思うし、みんなも読んだ方が良い本に思う。
この辺の人はだいたい第一次大戦の直前に亡くなっていて、しかも60代とかで亡くなるのでだいたい20世紀の転換点あたりの人たちだ。 明治維新から戦前くらいまでの学問の空気感みたいなものも伝わってくるよな。
日本におけるドイツの存在感の大きさは少し長い歴史で見ると謎が多い印象だったが、 この時代の学問分野での貢献を見ると、当時の日本人にどう見えていたかが分かってくる気がする。 ドイツ、歴史的にはずっと辺境の弱い国って感じで、フランス革命のあたりまでは全く存在感も無いと思うんだが、その後の100年くらいで突然フランスと並ぶ国って感じになるんだよな。
社会秩序の話って現代でもインターネットとかSNSとか現代の政治とか、 目の前にいろいろある現象からいろいろな話がされる分野であり、 自分もいろいろ考えたりする事もあるけれど、 こうした積み重ねがあるちゃんとした考えを先に知っておく方が断然有意義だよなぁ。
この本はなかなか素晴らしいので、かえって車とかの運転中にながらで聴きたくはない、と思う結果、なかなか進まない。 今はマルクスのあたりをやっている。 さすがにマルクスについて詳しい人って感じの内容だなぁ。
マル経の専門家とかって経済学的にはげんなりするような事を言う困った人たちという枠になってしまっているよなぁ。 実際マルクスの考えに有益な事はたくさんあるだろうとはみんな思っているんだと思うが、 現代の主流的なものとの差分だけをいい感じに学ぶ方法が無くて、完全に独立した世界を学ぶ必要がある感じが厳しい。 しかもそれを学んだ人たちが何か素晴らしい事をするという感じでも無いあたりがやる気をそがれる。
教祖様がどういったか、では無くて、その重要な立場を現代の学問的な枠組みで代表する人の話とかがあれば良いと思うが、 そうするにはマルクスは巨大過ぎる人だったのだろうな。
少し前から聞き始めている。 同じ事を繰り返したりもったいぶってなかなか本題に入らなかったりと、 文章の書き方としてはいまいちなのだけれど、内容自体は勉強になる。
タイトルから社会学の過去の人たちの主要な主張を紹介していく感じかと思っていたし概ねそういう内容なのだけれど、 そのタイトルから受ける印象よりは社会学史という学問を紹介する、という側面が強い気もする。 過去の主張を著者が並べるというよりは、社会学史という学問では今こうとらえられていますよ、というのを紹介しているような形になっている。 どのくらいそういう学問のコンセンサスがあってどのくらい著者が勝手にそう言っているだけなのかは自分には良く分からないが。
ただ、どちらにせよ社会学というのが何なのか知らない自分が社会学とは何なのか知るために聞くには良い本に思う。 知らない事ばかりで聴いていて面白いし、 社会学とは何なのか、という事についての理解はだいぶ深まった。
社会学って社会に関する学問を雑多にそう呼んでるような印象だったが、そうではなくて、 社会秩序がなぜ成立するのか、という、かなり狭い事を対象にする学問だったんだな。 確かにこれならちゃんと学問っぽい気がする。
現在はホッブスとロックが終わってルソーの話をしている。 ホッブスは名前と有名な言葉くらいしか知らなかったので、へーって思った。 今のルソーもなかなか面白い。