オーディオブックより。
速歩き3分、ゆっくり歩き3分を交互にやる(インターバル速歩と呼んでいる)のが良い、というだけの本だが、運動強度が固定しやすくて多くの人間に条件を揃えて試しやすいのでいろいろ調べられるので説得力がある。
結論としては、VO2 Maxの70%の運動を一週間に50分程度やれば体力の向上が見込めて、 50分より多くやっても大して違いは無い、というもの。 これは頭打ちになる時間が随分短いな、とは思うけれど、それ以外は驚きのものというよりは感覚的にそんなだろうなと思う事をちゃんと調べた、という内容に思える。
この強度の運動であればなんでも良いが、この強度に満たない運動を長時間続けても効果が無いので、 以前言われていた週に1万歩あるく、みたいなのは効果が無いという話で、 だから速歩きが必要だとの事。 これも周りを見ている印象と一致するのでそうなんだろうな、という気になる。 本書でも言われているように、アスリートでは速歩でも運動強度が足りない事があるので、 ウォーキングの本という割にはウォーキングの良さをあまり推してこない印象。
一週間50分というのは結構短いよな。この位なら割と簡単に続けられる気がする。
インターバル速歩は普通に散歩で強度をあげようと思えばみんな似たような事をやっていると思われる。 速歩きして疲れたら普通に歩いて、また少し立ったら速歩きする。 これがいいと言われても、驚きは無いよな。この程度で十分であるというのには多少の驚きはあるが。
自分の場合、ステッパーは十分な強度と量になっている気がする。むしろあんなにやらなくても良いようだ。
第二章の4あたりのやり方を軽くまとめておく。
速歩のスピードはややきついと感じる速度。5分間歩いていると息がはずみ動悸がし、10分間歩いていると少し汗ばむが、友人と歩いていたら軽く会話ができる程度。15分間歩いているとスネに軽い痛みを感じる程度。
これを元に速歩3分、ゆっくり歩き3分(VO2 Maxの40%以下)を交互に行う。 一日5セット、週4日以上を目標とするが、 大切なのは速歩を週60分になるだけやるという事で、週末だけで一気に60分ぶんやっても良いし、 一日5セットも一気に5セットやらずに何回かに分けても良い。
割と寝ながらとか聞いていたので全部ちゃんと聞いた感じじゃないけれど、最後まで聞いたので感想など。
割と良い本でオススメ出来る。 本としてはインターバル速歩というのを考えたので宣伝したいという本なんだろうけれど、 自分らとしてはたぶんインターバル速歩自体は単なるトリビア程度という感じだろう。
本書でも出てくるように、ジムで器具を使ってやっても構わないけれどそれはお金が掛かるから〜という感じの話で、 我々としてはジムとか使ってもいいよな、と思えるし、 ステッパーでもプールとかサーフィンでもいいな、と思う。 別段速歩をしたい、とは思わない。
それよりも、速歩という強度が調整しやすいおかげでいろいろと調べる事が出来た、という所の、調べた内容に価値を感じる。 自分らが体力をつける運動を考える時にどういう事を気をつけたらいいのか、 という事が参考になる感じだった。
また、高齢者向けの情報が多いので自分の親などと話をするネタとしても結構良い気はした。 内容的に平凡であるが、それゆえに人に勧めたり自分もやったりしても良いと思える程度の安心感はある。 健康の為に1時間歩きましょう、を少しマシにした何かを知れる、という感じ。
なお、後半のビジネスモデルとか行政とどう組むかみたいな話とかは何も面白くないので聴かなくて良いと思う。
凄い勉強になってこれを読んですぐ活かすべきだ、というよりは、 健康の為にジムに行って運動している、というのを少し理論武装出来る程度の雑学として軽く読むくらいの気分で読むのが良いと思う。
そもそも自分はめっちゃ運動している方だし、本当に運動量がこれで十分かというのも疑わしい気はするが、 雨が降っているとか花粉とか寒いとかであまり外に出ない時期とかに、運動不足になりがちな時にはこの位は最低限守ろう、 みたいな程度の気分にはなった。 実際はそういう時期でももっと運動しているが。