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【書籍】伊藤真の刑法入門

Contents:
  1. 伊藤真の刑法入門
    1. 各論を個人のあたりまで読む 2023-12-08 (金)
    2. 財物以外は窃盗にならない、という話
    3. ざっと最後まで読み終わった、なかなか良かった

伊藤真の刑法入門

以前shunichi_araiが法律と経済学は勉強した方がいい、法律は刑法くらいがいいんじゃないか、 みたいな事を言っていて気になっていた所、 ちょうどそろそろKindle Unlimitedを解約するので最後になんか読んでおくか、 と刑法で検索して引っかかったので読み始めたが、結構当たりだ。(2023-12-05 (火)現在)

素人向けに、けれどちゃんと専門書として書いてある。こういうのがいいね。 Kindle Unlimitedの解約までに読み終わらなかったら買ってもいいかもしれない。

そして刑法を知っておくのは良い事だな、と思った。 法律という事への理解度も上がるし、刑法自体の理解度もあった方がいいかもしれないものだし。 憲法も知っておいた方がいいかもしれないな、とも思ったが、 そういった事を考えられるようになるという点でもとりあえず刑法をある程度学んで見るのは良い事なんじゃないか。

各論を個人のあたりまで読む 2023-12-08 (金)

総論は共犯の途中くらいまでは真面目に読んだ。なかなか良かったけれど、だんだん細かくなってきたのでもうざっと見るだけでいいかな、 と思い各論の方は飛ばし読みしている。

この本の他に図解刑法みたいな本もUnlimitedにあったので少し見たけれど、法律の勉強としてはこの本の方がずっと良いと思った。 法的な考え方を学べるので。

一方で読んでいくだけだと結局はすぐに混ざってしまって良くわからなくなるので、どこまでしっかり勉強すべきかは悩ましいね。 自分はとりあえず各論をこのままざっと最後まで見て終わりにして、必要になったらこの本を購入でいいかな、という気持ちになった。

財物以外は窃盗にならない、という話

情報などは財物にはならず財産上の利益という扱いで、財産上の利益は強盗、恐喝、詐欺などは罪に問えるが、 窃盗は罪に問えない、という話を読んで、 これで大丈夫なのだろうか?という気分になる。

ようするに持ち主の意図に反して主体的に持ってこさせるのは罪に出来るが、こっそり盗み見るのは罪に問えないような。 こっそり盗み見るという行為の過程を罪に問える要素はあるんだろうけれど。

なんかこれって無罪だけどまずいケースがありそうでは?という気もしてしまう。運用的にはどうしているんだろう?

ざっと最後まで読み終わった、なかなか良かった

後半飛ばし読みだったが、飛ばし読みをした結果、「各論を読むのは意義のある事だな」と思った。 おそらく刑法というものを学ぶにはちゃんと読んだ方がいい。

一方で今そこまでやる気も無いので、今回は飛ばし読みでいいか、という気もするし、買ってそこを読もうとも思わなかった。 間違いなく読んだだけの現状では内容の大半は忘れてしまうだろうし。

けれど必要になったときの枠組みのようなものや原則のようなものはある程度残ると思うので、 読んだ意義はあったと思う。

また、そうした刑法を学ぶという目的に本書はなかなか優れた本だな、と思った。 まずちゃんと専門家を育てるべく書かれている入門書なのが良い。 読み物的な奴だと法律というものの本質をあまり伝えられない事が多く、 やはりちゃんと専門的にしっかりと解説する方が重要な所を良く学べると思った。

本書は専門家の卵向けの本であるけれど、ある程度は部外者でもちゃんと読めるような書き方にはなっていて、 そこも優れていると思った。XXX派みたいな説明は難解で本当の所は良く分からないけれど、 そうした対立があって現状はこれが通説になっているがそんなにはっきりしたものでも無いんだな、 みたいな事が部外者の自分にも学ぶ事が出来て、 それらは法律という事の実態とか本質を学ぶのに有意義に思った。

刑法は個人の自由とかに関わる所なので、そうしたものへの理解も深まった。 罪に問えない事とか罪を問う根拠のようなものについてある程度考えられるようになったが、 これは刑法を学ぶ意義に思った。

全体としてなかなか良い本だったが、そこまで真面目に学ぶ気が自分の方に無いので、 そこまでこの本の価値は引き出せていないと思う。 そんな自分なのでKindle Unlimitedでざっと読むくらいで十分かな。 そして割と得るものはあった。