先日rejectされた論文を、次の学会に出すべく手直しをしてsubmitした。基本的にはスタイル変えてページ数を縮めるべく小細工を頑張った、という程度で内容に違いは無い。 その過程で変なミスが無いかチェックする為に読み直して思った事。

この論文は、良く書けている。 それどころか、自分にこれと同じレベルの物をもう一度書ける気がしない。

一方でこの論文はrejectされた。 そしてその理由も、十分に根拠のある物である。 納得行かない部分もあるにせよ、これがこの学会の考えである、と言われれば納得は出来る。

一回くらいrejectされたからといってどこに出してもrejectされるという訳では無いと思うし、良い論文でも時にはrejectされうるとは思っている。 だが一方で、一回rejectされた、という事実を元に事後確率は更新しても良かろう。 という事で暫定的に、ここではこの論文は上位のカンファレンスに通るには及ばない、とする。

この2つの事実を考えると、今と同じやり方で論文をいくら書いてもやはりトップカンファレンスには通らない、と結論づけて良い気がしている。

「ちょっとここを直せば通った」

という感じが、読み直した印象ではまったく湧かない。

論文が通らなかった根本的な問題は、アイデアが論文に通るほどのインパクトが無かった、という事だと思う。

今回の論文の元になっているのは、仕事の過程でたまたま思いついたアイデアだった。 この内容は新規性があり、有効性も高く、実際に手元の問題を解決した。
もう一度三ヶ月とか半年とか働いても、これより良い物は思いつかない可能性の方が高かろう。

アイデアが論文に通る物でなかった、というのは、2つの意味がある

  1. 論文向きなアイデアでは無い
  2. 論文向きでないけれどすさまじく凄いのでトップカンファレンスに通る、という程では無い

自分の理想は2で通す事だけれど、偶然思いついた会心のアイデアでも、今の自分にはそれだけの力は無いようだ。

実際そこまで凄いアイデア、という事でも無い。 でも実際にサービス開発している中でそんな凄い事なんて、しょっちゅう思いつくもんでも無いじゃん?

で、前にも書いたが、このやり方では通らない、という現実を受け入れると、取るべき手段は二通りと思っている

  1. 論文をトップカンファレンスに通す、というのは諦める
  2. サービス開発をしてそれを論文にする、というスタイルを諦める

自分としては、将来的に1の方向に進むのはいいが、今は2がいいんじゃないかなぁ、と思ってる。 まず通せるようになる。そして通さないという事を選ぶ。順番としてはこうなんじゃないか。

今はちゃんと論文を書き、ちゃんと査読に耐え、ちゃんとオーラルで質疑応答する。そういう経験を積んでいきたい、と思っている。

という事でこれまでは機械学習を実際のサービスに応用する事にこだわり、その上でその内容を論文にしようと思ってたが、自分はそんなハンデ戦みたいな事をやるだけの能力はまだ無い、という現実を受け入れて、論文を書くために研究をする必要があるな、と思うようになった。

さて、論文を書く為に研究しよう、と思うと、今のような働き方で出来るだろうか?

例えばフルタイムで正規雇用されないといけない、とする。任期二年とか。 二年働く、という程自分はそれをやりたいのか?

理想的には最長でも半年くらいで終わりにして、一旦休みたい。 一年も働きたくは無い。

最初から辛い事に耐えられるか検討する事もあるまい。 まずは研究中心の所の話とかを聞いてみて、どういうスタイルなら自分のやりたい事が出来るかを考えてみたい。