いろいろアプリのリリース作業をしようと思ってNDKのアップデートを実行した所、4時間くらいたったがまだまだ掛かりそう…これがmicroSDの欠点だよなぁ。

という事で待っていてもキリが無いのだけれど、適度に気になって他の作業もいまいち進まないので、ブログでも書いているか、という気になり、今年の振り返りとか書いておく。

年始の目標の評価

まずは年始に何を考えていたかを見直す。https://karino2.livejournal.com/424353.html

  1. ギター、ソロギターと弾き語り(継続)
  2. プログラム書きとかブログ書きとかプログラム系アウトプット
  3. 風景画練習とか、お絵描き
  4. 機械学習とかプログラム系の読書とかのインプット
  5. 釣りとかツーリングとか

さて、まず良く出来た物といまいちだった物を列挙しよう。

良く出来た

  • プログラム系のアウトプット
  • 機械学習とかプログラム系のインプット
  • 釣りとかツーリングとか

いまいちだった

  • ギター
  • お絵かき

全体的にプログラム周辺は結構頑張った気がするが、芸術方面はからっきし、という一年だった気がする。 ギターはやった時期とあまりやってない時期が半々くらいなので全然出来なかった訳じゃないのだが、優先度を思うともう1.5倍くらいやりたかったなぁ、と思っている。

本の出版について

今年は二冊本を出した。出来上がった本には満足している。 もっと売れて欲しかったという気がする一方で、あれだけ難解な本がこれだけ売れたのだから、素晴らしい本が書けたという事かもしれない。

大部分を書いたのは去年だけど、完成に向けてのいろいろや、完成した後のいろいろは今年だったので、今年やった事と言っても良いと思う。

本を書いたのは今年の良かった事と思う。 自分がどういうプログラマか、というのを示すのに、あの本は非常に良く書けたと思っている。 また、技術の話っていうのはもっとこうすべきだ、という自分の考えはちゃんと実証出来たと思っている。 ブログでも動画でも本でも、何かしらアウトプットを世に問う、というのは定期的にやっていきたい。

プログラマとしての代表的なアウトプットがアプリやコードでは無く本なのはかっこ悪いな、とは思うのだけど、それは本の方を下げるのでは無くてコードの方のレベルを上げてバランスを取りたい。

力不足だった事としては、英語版を出せなかった事がある。 これは腕力不足というか、別件の機械学習の仕事とかでやる気を使い果たしてしまった、という事情があるのと、想像以上に組んだ出版社がこの辺のノウハウを持っていなかった、という事の両方が原因で、出せていないのは残念だが、自分の今年出来る事から溢れた部分としては妥当な気もする。
なんとか出したいなぁ、という気もするが、翻訳発注するなら税金的な意味でも今年の内にやりたかったので、その辺は残念。

あと、本を書いた副作用として意外と印税が入って、今年は大分金銭的に余裕が出来た。 これは後述する。

機械学習の話

ブログを見直すと、今年はかなりの期間、ディープラーニングしてた。

本を書き終わった後にしばらくGoogle Translateの論文から関連文献を読んでいた。

今年の頭の時点でこんなに理解していなかったのは、今見直すと衝撃ですらある。 この一年でニューラルネット周辺とtensorflow周辺はめちゃくちゃ詳しくなっているなぁ。

5月くらいまでディープラーニング周辺の勉強をひたすらして、 6月〜8月はそれを使ってみるべく、仕事をした。 ひたすら画像の分類器をいじっていた。

その後、仕事でやった物のうちちょっと面白い発明を論文に書く作業をしている。 そういう点でこの一年のかなりの期間はディープラーニングのレベル上げしてた感じだ。

今年この辺やったのは結構いいタイミングだった気もする。 前回の仕事をやってた頃は、二年前くらいなので、まだResNetが出た!くらいで、分類器以外へのニューラルネットの適用はまだまだ実践レベルでは無かった。

その後音声も翻訳や自然言語処理もニューラルネットになり、現在はGANで生成モデルの分野もかなり頑張れる可能性が見えてきた。 ここ二年のニューラルネット周辺の知識のアップデートを行うには、良いタイミングだったと言える。

分類器やGANについては結構触ったので、もうだいたい分かる感じだ。 また、tensorflowやkerasも大分詳しくなった。

自然言語処理はまだまだ理屈だけで実際に触って分かったという感じじゃないが、最近の勉強会で結構しっかり理論は勉強したしコードも読んだので、論文を流し見しただけよりは大分詳しくなってきたんじゃないか。

という事で振り返ってみると、今年はディープラーニングの時代に自分をアップデートする年だったのかもなぁ。 当初はこんなに時間を掛けるつもりも無かったが、振り返ってみると今年は良いタイミングだった気もする。

関数解析とか変分法の話

長らく避けてきた関数解析だが、今年はGAN回りで関数解析回りの距離の話題がたくさん出てきた為、幾つかyoutubeで動画を見たりしていた。 自分でしっかり手を動かした訳じゃないのと動画で扱っていたのが基礎的な所に限っていた為、入門的な所しか習得してないが、逆に言うと入門的な所くらいはちゃんと終えで、曲がりなりにもGANの距離回りの話が何を話しているのかくらいは理解出来るようになった。きっちり理解出来ている訳じゃないが。

で、避けてきた物その2の変分ベイズも、これを機会にしっかり勉強するか、と覚悟を決めて、結構しっかりやって克服した。 変分法自体は表面的な事は物理でオイラーラグランジュの導出とかでやっていた訳だが、 関数解析の入門を終えた後に戻ってきてみると、以前とは違う景色が見えたというか、もうちょっとちゃんと理解出来た気がする。 長年序盤で挫折していたのは、関数解析力が低かったからなんじゃないかなぁ。

GANとか生成モデルは、本質的には関数空間を探索する事になるので、関数解析となる。 その辺の事をちゃんと理解しておくのは結構重要だったんじゃないか。

さらにその延長で変分ベイズもかなりしっかり理解出来た。 機械学習の文脈で出て来る理論的な所は、大分潰せたんじゃないかなぁ。

論文の話

仕事が終わった段階では論文とかを書いたりも出来ず、仕事も予定の半分くらいのアウトプットしか出せずにやや凹んでいた。 だが、その後も頑張って論文の作業を進めて、どうにか形になりそうな所までは来た。

仕事の期間できっちり書き上げるまで行かなかったのは不甲斐ないが、 その後踏ん張ってここまでこれた所は自分を褒めてやりたい。 人生はこういう所の積み重ね、って所があるよね。

で、その形になってきた論文の出来が思ったよりも良くて、これが割と関数解析的な話とかベイズ確率的な話が入っていて、なんというか、最近の自分の進歩みたいなのがうまい事生きた感じがしていて、満足度が高い。

まだ論文書き能力は低くて元同僚の力に頼っている部分が大きいが、それでもこうやって経験を積む都度熟練度は上がっているのは実感出来ているので、 ちゃんと論文書く所まで踏ん張った自分は偉い。

今年はちょっと自信がついた。

プログラムの話

今年は結構良いアプリが作れた。

  • editbook(書いたのは去年だが、実務で使い始めたのは今年)
    • thanks to @jmuk !
  • MeatPieDay
  • MeatPieDayをブログにするシステム
    • thanks to @saneyuki_s !
  • ZSCReading
    • thanks to @dagezi !
  • NotebookFrontend

どれも結構自分のITライフを大きく変えるポテンシャルを持つアプリが作れている気がする。

ただ今年作ったのは結構汎用的でありながら、ギリギリ自分のユースケースだけをカバー出来ている、くらいの状態なので、あまり他人に勧められる所までは行ってない。 全部もうちょっとなんですけどねぇ。

以下ちょっとだけアプリの話とかも書いておく。

editbook

https://github.com/karino2/editbook

Jupyter Notebookを使っていたら、エディタもこういう感じでサーバー側で動いてブラウザでアクセスする方がいいんじゃないか?と思って作った。

goで書いてhttpサーバーとして振る舞い、monacoをホストする。 language serverは制限もあるが動いていて、インテリセンスとかツールチップとかgoto definitionとかが割と動いている。

sshでポートフォワードしてブラウザでサーバーのファイルを編集している。 monacoがむちゃくちゃ良く出来ているので、凄く快適。 仕事で書いていた.pyのファイルはだいたいこれで書いた。

後半はほとんどjmukがやってくれたのだが、一番使っているのは自分だと思う。 これはもうちょっとちゃんといろいろファンシーな所を整えて宣伝すれば普及しそうだが、その辺をやる気がなかなか湧かなくてねぇ。

MeatPieDayと、それを使ったブログシステム

Google Play: MeatPieDay

個人的には今年一番のインパクトがあったのが、このMeatPieDayだったと思う。 図とテキストを混ぜた解説文書を気軽に作りたい、とずっと思っていた。 たぶん15年くらい前から思っていたのだが、いろいろな要素が揃って初めてこれだ!という物が作れた。

これは

  • いい感じに描けるペン付きタブレットとかスマホ
  • いい感じに描けるお絵かきアプリ
  • 自由にいろいろ出来るが全部自力で最初からやる必要が無いsite generator系のブログシステム

という周辺の要素が埋まってて、ようやく作れた物。

メモツールとして何故この形じゃないと駄目なのかについてはいくらでも語れるが、現状このメモを公開する手段が一旦github issuesにポストする、という自作ツールを使い、このissueからTravisCIでjekyllのマークダウンを生成してgithub pagesで公開される、という自分専用状態なので、あまり他人に勧められないからあんまり宣伝もしていない。

だが、とにかくこれまで作れなかったようなたくさんの解説ページとかもどんどん作れていると自分では思っている。 自分では結構面白いブログになっているんじゃないか。

さしあたって自分の思想の正しさは生まれるコンテンツで示せればいいんじゃないか、と思っている。

ZSCReading

Google Play: ZSCReading

年末にリリースしてしまおう、と思い、名前を正式に「ZSCReading」に決めました。以前はZipSourceCodeReadingと呼んでいたものです。

これも結構長い事欲しいと思っていたソースコード読みアプリ。 当初はわざわざ自分が作らなくてもいいんじゃないか、と思っていたが、 いろいろと回りのプログラマと話した結果、結局自分ほどソースコードを読む人はあんまり居ないので、自分が一番何が必要かを分かっているんじゃないか、と思い直し、自分で作る事にした。

githubからソースをzipでダウンロードして、そのまま実機のみでちゃんとソース読める、というのが目指したもの。

まだ最初にインデクシングする所が手抜きでActivityがkillされると変な状態になったりとか、たまにスクロール回りの挙動がおかしい所もあるけれど、tensorflowくらいの規模のコードは割と快適に読めるようになった。

インデクサは Google Code Search をkotlinに移植した物を使っている。 Code Searchはもともとはgolangで書かれた正規表現全文検索ツールで、トリグラムのインデクサと、正規表現を展開してマッチ候補のトリグラムにして、このインデックスとマッチする部分よりなる。

Code SearchはもうメンテされてないでPRも放置されている状態なので、 このトリグラムインデクサによる正規表現全文検索の手軽に使えるオープンソースのコードは、単体のライブラリとして切り出せば結構価値が高いんじゃないかなぁ、と思いつつ、まぁいいか、とやってない。

インデクサのあたりは@dagezi に手伝ってもらって、こっちはそれを使って正規表現とマッチするあたりを書いた。 マッチする側はre2を少しいじって使っている。

その後、表示の所で普通のTextViewにシンタックスハイライト入れたら、大きめのファイル開くと凄い帰ってこなくなったので、諦めてTextViewもカスタム版を作った。 結局ソースコード読みアプリを本気で作ろうとすれば、それっぽいUI作るだけじゃ全然駄目で、この位いろいろ自分で作らないと駄目な訳で、自分が作るにふさわしい物だったんじゃないかなぁ、と思っている。

最近だとTensorflow関連のコードはもう全部これで読んでいて、PCで読みたい、と思う事は無くなった。 また、ちょっと興味持ったライブラリなども、githubから落としてインデクシングしておいて、暇な時にちらっと読んだり、とかもしている。 このアプリは結構世界的に使われるポテンシャルを持っているんじゃないかな?

Androidタブで出来る事が一つ増えた。しかも結構重要なPCの用途だったので、大分自分の日々のカフェライフを改善した。

NotebookFrontEnd

Google Play: NotebookFrontEnd

Jupyter NotebookのAndroid版ネイティブのフロントエンド。 何故誰も作る人が居ないのか、という案件ではあるが、居ないものは仕方ない。

これは現時点で結構良い物が出来たと満足してて、 簡単な実験的なコードなどはもうこれだけで書いている。 このまま開発を続けていけばデファクトになるかもしれないが、 メンテしていけるかが微妙。 notebookはガンガン変えてくるからねぇ。

一度使ってもらうとAndroidのChromeで使うのとは快適さが段違いなのは分かってもらえるとは思うのだが、使ってもらうまでの敷居がちょっと高いやね。 現状はポートフォワードでtokenのauthenticationのみを想定しているのだけど、 Androidでポートフォワードどうやってやるんだよ、とか、サーバー側が人それぞれなので、誰でも試せる手順を書くのが難しい。

一応デモの動画を作りたいなぁ、とは思っていて、それがあれば大分分かる人には伝わると思うのだけど、動画作るのは来年やねぇ。

ある程度解説とか書いたら本家のメーリングリストなりなんなりでアナウンスしたい。

作った物を振り返って

今年を振り返るという点では、アプリ開発者としては結構いいんじゃないかな、と思っている。 社会へのインパクトが無さすぎるが。

今年は全体的に、なかなか良い物が作れているな、と思う。 しかも結構実装が大変な物も、割とちゃんと使える所まで持って行けているなぁ、 と、自分のアプリを作る力が向上しているのを感じる。結構手伝ってもらえたのと、無職で時間が増えたってだけかもしれないが。

作った物の幾つかに関しては、割と世界に広まりうる物を作れていると思うのだけど、他人が使えるようにいろいろ用意する所までは手が回ってない。

皆に使ってほしいのか?というと微妙で、本音としては皆に開発手伝って欲しいのだよなぁ。 あまりサポートとかしたい訳じゃない。 でもやっぱり最初に使われないと開発者も増えないので、開発を手伝ってほしければもう少し他の人に使ってもらう努力もする必要はあるかもなぁ。

一方で自分が使う分には十分な所までは出来ていて、快適なモバイルライフを送れているので、まぁ自分だけ使っていれば良いのかもしれない。

なお、開発者なら別にPlayに上がって無くてもよかろう、と思って最近作ったアプリはリリースすらしてなかったが、年末は区切りとしてちょうど良い気もしたので、一通りアイコン書いて、さっきリリースした。

なんか代表作とか欲しい、と思うなら今の状況じゃ駄目な気もするが、代表作とか欲しいのか、というのは良く分からない。年始とかに考えてみると良いかも。

Kotlinの話

今年はKotlinを使うようになった。 公式のドキュメントだけで十分と思うので、本を読んだりはしてないが、それだけでもだいたい自由に書けるようになったと思う。Scala知ってれば割と楽だよね、Kotlin覚えるの。

大した話じゃないけど、こういうのについていくのもまぁ大切だよね。

そしてAndroidでやっていくのに結構良い言語と環境が出来たのは、Androidアプリをアホみたいにつくってる 自分としては大歓迎です。 Kotlinの全てが好きという訳じゃないですが、楽しく開発していけるラインは超えているので、結構楽しくアプリ開発出来ていいですね。

Androidに結構多くの時間を費やしている自分としては、Kotlinは結構大きな変化だ。

ギターの話

今年あきらかに目標から大きく下回っているのはギター周辺に思う。 これはひとえに思ったよりもプログラムをやったしわ寄せなのだが、 幾つか発見はあった。

まず、ドミトリーのシェアハウスだと、シェアハウス次第でギターの練習が出来たり出来なかったりする。 なので、ギターの練習を優先するなら住む場所は個室の方が良いと思う。 トラベルギターを親指の腹で弾く分には、壁さえ隔ててれば音は聞こえない程度なので、 個室でさえあれば良いと思う。

個室でさえあれば、別に仕事をしながらとかプログラムをしながらでも、結構ギターは練習出来ると思う。 実際伊豆に居た頃はプログラムも相当書いていたが、ギターもだいたい満足行くくらい弾けている。

今年は経済的には結構余裕があったので、もっとギターを練習する場所を確保するべく、金を使うべきだった。 今後は基本的には個室に住んでいこうと思う。

ただ、全然進歩が無かったという訳でも無く、次にやる事は結構明らかになった年であった。 キーを変えて弾く練習をやっていけば良いという事が分かって、ある程度やってみて手応えもあったので、この延長で自分に必要な事はかなり出来るようになりそう。

耳トレも挫折ポイントだった所は無事乗り越えて、結構いい所まで来ている気がする。 ギターにはもっと時間をかけたかったとはいえ、今年は結構難しい部分を乗り越えつつあって、そういう意味で今年一年の意義とか手応えは感じている。 去年以前にいまいち何やったらいいか見えてなかった事が、「あとはこれを訓練すれば良い」と思える所までは来た。

ただ、やっぱり来年はもっとギターを強化したいな。

お絵描きの話とか

今年はお絵描きとか全然出来てない。

出来なかった、というよりも、やろうという気もあまり湧かなかった。 理由もだいたい想像がついていて、あまり他人の絵を見る機会が無かったからだよなぁ、と思う。 なんでかというとこれまで絵を見かける機会の多かったtwitterが、なんかバズってるツイートだとかばっかで埋まって、不愉快であまり絵を見なくなったからと思われる。

お絵描きをするとかそういう事よりもずっと手前の所として、 他人の絵をもっと見たりする環境を作る所からやらんとなぁ。

ちょっと今年どうこう、という話じゃないのだけど、こんな風に思っていた所、好きな絵師のAtポキさんが原宿でスペース借りて絵の展示をやってる、との事なので見に行ってきた。 これはなかなか良い体験で、やっぱりもっと絵を描く人とかフォローしていかないと駄目だよな、と思って大分バズってる奴RTしてばかりの人をアンフォローしたりリストに回したりした。

自分の場合、絵に関心とか持つのはもっと暇な時なので、暇が足りないのかもなぁ、という気はする。 今年は機械学習強化年間だった、という事でいいが、どこかではまた暇な時期も作りたいな。

生活的な話

結構生活的な所にも幾つかあった年に思う。

一箇所に三ヶ月ずつくらい滞在するようにした

去年までは放浪している時期が長く、割と宿無しな時期が多かったのだけど、今年は一箇所に二ヶ月とか三ヶ月とか滞在するようにした。

これにはいろんな要因が絡んでいる

  • 一通り日本の長く行きたい所は行き尽くした
  • テントで放浪暮らしももういいや、という位やり尽くした
  • 放浪していると書きたい事やアプリなどが溜まっていくのが気になってきた
  • 加齢に伴い、疲れる事に対するコストが上がってきた

という事で、今年は次のフェーズとして三ヶ月とか拠点を決めて、そこで活動する、を繰り返す感じにした。 バイクでツーリングに行くのも、日帰りから一週間以内くらいの感じで割といろいろ回って、これは結構良かった。 短期だと別に漫画喫茶でもいいか、と思えるので、テントとかの面倒さも大分軽減される。

これは結構良かったと思う。

一箇所にあまりとどまると人間関係的な面倒くささとか、飽きるとか、いろいろ問題がある。 三ヶ月くらいなら、まぁどうせ短期だからいいか、と他人の欠点などにも寛容になる。

アウトプット的な物も、今年は結構多かったように思う。 これは滞在型になった良い結果の一つに思っている。

伊豆のゲストハウスが良かった

東京近辺の滞在場所としてなかなか「これ!」というのが見つかっていなかったのだが、今回の伊豆はかなり理想に近かった。

前から伊豆のあたりがいいんじゃないか、と思っていたのだけど、今回結構良いゲストハウスを見つけられて、今後はここを拠点にしていこう、と思えた。 東京からも適度に近いし、伊豆は自然が豊かで遊ぶのに楽しい。 ただちょっと田舎すぎるので、その辺の兼ね合いは難しいが。

伊豆は釣りとハイキング、そしてツーリングにいいね。来年はここにパラグライダーとか加えたいなぁ。 来年も伊豆のゲストハウスはいろいろ使っていきたい。

経済的な事に余裕が出てきた

今年くらいから、去年までより大分余裕が出てきた。これは複数の要因が重なっている。

  1. 本は書いた時期と印税が入る時期がずれて、今年ちょうど他の仕事と重なった
  2. ライフプラン的に、30代の10年よりも、40代の10年の方が大分余裕があるよう設計していて、そろそろ40代である
  3. 機械学習という分野はかつてライフプランを建てた時に想定していた仕事よりも変化が激しく、新しい分野での仕事の経験が頻繁に必要

こんな事がいろいろ重なって、今年は結構余裕になった。 また、2と3は今後も続いていく話なので、今年くらいからちょっと経済的な余裕度が変わってきた気がする。

毎年だんだんと経済的な意味で働かないといけない量が減っていくように設計してあるのだが、今年はその減っていった経済的な必要性が、たぶん生まれて初めて別の働く理由よりも少なくなった年、 つまり今年は自分が生まれてから初めて「目標資産や生活費の為に働かなきゃいけない量よりも多く働いた」年となったと思う。 これは結構大きな転換点じゃないかなぁ。

という事で、今年もそういう傾向はあったが来年も、もうちょっと金を使う量は増やしていっても平気かなぁ、という気がしている。 どうせあの世に資産は持っていけないのだから、死ぬまでに使う量より多くなった部分は使っていく方がいいからね。

そんな訳で今年は、コワーキングスペースを借りてみたり、伊豆ではドミじゃなくて個室に住んでみたりした。 来年も金を使う側で生活を改善出来る所を、費用対効果の高い所からやっていきたい。

港区がとても気に入った

竹芝桟橋のあたりの景色とかが凄い好きで、港区が凄い気に入った。 中央区を越える所は無いと思っていたが、港区の方がいいかもしれない。 来年も冬は港区にしようかなぁ、という位気に入った。

ただ、今のシェアハウスはあんまり気に入ってないので、住む場所は別でも良いかも。

Pezy社の社長が逮捕された

これは自分とは直接は関係無いのだが、年末のもっとも驚いたイベントという事で少し書いておく。

自分は以前Pezy社で半年ほど働いた事があり、容疑になっているのは当時の話なので、割とどのプロジェクトの話なのかとかは分かる。

自分はスパコンとか金の無駄だと思っているので、スパコンを国として辞めるのは良い判断と思っているくらいには、スパコンという物は評価していない。

けど、今回の逮捕はいろいろと不可解で、なんなのかなぁ、という気がする。

最初の容疑が磁界結合のメモリの開発費と称してチップを開発していた、 というもの。 提出している書類に偽造があったとかそういう事なのだろうと思うし、 それはそれなりにお咎めがあって良い事とは思うのだが、 いまいちその辺の事情の詳細が出てこない。

磁界結合のメモリは縦に積むタイプなので、チップとメモリは合わせて一つ、みたいな所がある。 で、もともと出す予定だった時期に出てない事から考えて、メモリの方の開発で困難があって、予定変更してとりあえずチップの方から作った、という事情があったのは、今回の逮捕とか無くてもまぁ間違い無かろう。 それって割と研究開発的には普通の話で、予定とは違う困難が出てきて、その都度回避策を考えて、で、なんとか前に進んでいく訳だ。

メモリの助成金でチップ作っていた、というのが、単なるそういう話なのか、それとも最初から騙して金を集めたのか、その辺の所がいまいち詳細が出てこないから分からない。 もし単に予定変更で、その時にちゃんと事情を話して金を返却せよ、という話なら、これはひどいなぁ、と感じてしまう。これではハードウェアベンチャの研究開発は助成金ではやるな、という話になってしまう。それは事実かもしれないけど、それなら助成金の制度の方が問題がある気がしてしまう。 制度に問題があっても制度が変わるまでは破っちゃ駄目でしょ、というのはそうなんだけれど。

まぁさすがにそれで逮捕されたとは信じたくないので、最初から書類で嘘をいろいろ書き並べて、メモリの開発じゃないのに取れるだけのお金をとってチップ開発にまわしていた、としよう(公表されている情報を最も悪意を持って解釈したケース)

それでも、縦に積むタイプのメモリとチップは、結局両方揃わないと最後の動かす所が出来ず、この動かす所までやって初めて開発と言えるのだから、先にチップを作るのが流用なのか?というのは結構微妙なラインな気がする。 助成金を複数の場所からより多く取るために嘘を書いた、という事なのだろうけれど、 現実的な話としてはこのケースではチップの開発とメモリの開発の境界は、かなり曖昧だ。 だから実態的にはそれほど問題無いが書類上どうだったか、みたいなだけの話になってしまう気がするのだよなぁ。

書類が明らかに嘘を書いていたならまぁけしからんのでお怒りを受けるのは正しいと思うし、金をかき集める時にいろんな名目でいろんな所から取ってこようとしたというのはいかにもありそうな話なので、それが事実と乖離しているなら怒られてしかるべきとは思うのだが。 でも、チップの方の開発はメモリ開発では無い、という訳では無いので、違反の程度はそこまで酷くも無い気はする。

これなら逮捕じゃなくて注意とか助成金の一部を削るとかで十分なんじゃないか。 NEDOから注意を受けるとか、一部支給を削られるとか、一部返還を求められるとか、そういうのならまぁありそうな話に思う。 このレベルで文句言うならスパコン業界は全滅じゃないか?という気がするけれど、 みんなやってるからOKだろ、という気は無いので。悪い慣習は正していく方がよかろう。

だが、逮捕なのは良く分からない。 こんなに微妙な案件で逮捕されてしまうのでは、本当に逮捕する側が好きに逮捕する相手を決めて逮捕してしまえるようにしか感じられない。 やはり何をすると逮捕されるのか、みたいなのは皆が予測可能である方が社会にとっては良いと思うし、そうであるからこそ抑止力になると思う。 あんまり逮捕されるべき事が逮捕されずにそれよりもずっと軽微な所で逮捕される、みたいなのが跋扈すると、自分の行いを正すのでは無くて警察権力とかにおもねるのに腐心するようになるので、社会制度として良く無いよな。 そして今回の件は今の所そうとしか感じられないレベルでひどい話に見える。

逮捕した後に出てきた続報もかなり微妙で、額が小さい上にポケットマネーで建て替えてたのを償還しただけにしか見えないうようなもので、なんかここまで行くともはやあら捜しみたいになっている気がする。 これでは拘束している正当性も全く分からないじゃないか。

そこまでして逮捕した理由、というのもいまいち良く分からない。

最初は何か裏を掴んでいてとりあえず別件で逮捕してしめあげて白状させるのかと思っていて、それはやり方としては大きく問題があるので糾弾されるべきだけれど、理屈は理解出来る。 でも逮捕の後の続報がなんかしょぼい話ばかりで、もっと大きな裏をつかんでいた、という感じもしない。

スパコンの予算をなくすための口実としての生贄、とかなら理屈は分かるのだが、 別段立憲民主党とかの報道を見ていてもPezyを叩く意思が感じられない。 当然力を入れていた与党もそんな事をしたいとは思ってないだろう。 という事で、別段スパコンの予算を削りたい、という訳では無いらしい。

別段NEDOが怒っているという訳でもなさそう。

スキャンダルとしても微妙だと思うんだよなぁ。 ソフトウェアとかだとそもそも作ってないで愛人にマンション買ってた、とかが凄い多額で出てきたりする可能性もあると思うのだが、 ハードウェアであんなにアホみたいに新しいチップとか作りまくってた会社を叩いても、 せいぜい別の開発に使っていました、くらいしか出ない。 それって助成金の大半ではほとんど使い物になる物が出てこない現状を考えると、普通よりも大分マシ、という結論にしかならない気がする。

あの社長に恨みがある訳じゃないけど、それでも実はもっとひどい事をやってました、というのが明らかになって、別件でとりあえず逮捕するってやり方はひどいにせよ逮捕自体はされても仕方ないような件だった、というような結論あたりになって欲しいものだなぁ。

フランス語の勉強の話

伊豆のゲストハウスに居た時に、メキシコに行くからスペイン語の勉強する、みたいな話をしているバックパッカーと話をしていて、 俺もなんか新しい言語覚えるかなぁ、という気がした。

といってもさしあたってどこかの国に行こう、という予定は今の所無いので、 どうしたもんかなぁ。 なんとなく貧乏暮らしにも飽きてきたし、意味も無くハイソな奴にしたいな、 と思って、イメージから入るべくフランス語にしました。 フランス語、ロシア語、アラビア語あたりはそのうちやろうと思っていたのだけれど。

で、フランス語は前から文字で見ると結構スペイン語と似ているが喋っているのは全然聴き取れない、という認識だったが、 少し真面目にやってみると、読むのもやっぱりちゃんと勉強しないと分からない程度には違う、という結論になった。 やはり勉強しないと分からない。

だが、勉強するのは凄い楽で、スペイン語と英語を混ぜた物みたいな所が多くて、 両方の知識を援用すると凄くいろいろすいすいと進む。

始めたのは 11月13日との事なので、まだ1.5ヶ月くらいだが、もう中級一歩手前くらいまで来た。 語学学習は入門の所が一番辛い、というのが持論なのだが、今回はあっさりそこを通過出来てしまった事になる。

今後は読解系の単語帳をやって少し経験を積めば、あとは使っていけばそこそこの所までは行きそう。

新しい言葉を覚えるのはアラビア語を途中で挫折して以来なので5年ぶりくらいな気がする。 間に一回スペイン語を総復習してさらにレベルアップしているけど、これは新しい言葉じゃなかったので。

新しい言葉を覚えるの、5年前はもううんざりしてあまり楽しくも無かったが、今回は楽しい。 そういえば新しい言葉覚えるのはこういう楽しさがあったよなぁ、といろいろ思い出した。 しかも今回はスペイン語と英語に似ている事から、学ぶ辛さはあんまり無い。

という事で久しぶりに新しい言葉を勉強してみたら、結構良かった。

来年も継続していって、来年のどっかか再来年かにはフランス行きたいなぁ。

総括

機械学習を頑張った。ギターはもうちょっと頑張ろう。 全体としてはまぁまぁの一年だった気がする。