オーディオブックで聞いている。 なお、寝ながら聞いていたりもするので寝落ちして聞き逃している部分は結構あるかもしれない。
2023-02-18現在、第4章の真ん中くらいまで聞いた時点での印象などを書いておく。
706xのPart 3でそれなりに免疫システムについてやったのだけれど、もっとちゃんと免疫機構自体を単独で学んでみたいなぁ、 と思い適当に探していて偶然目についた聴き放題に入っていた本なので聞いてみている。
期待としては免疫の仕組みをもっと詳しく解説してくれる事だったが、706xに比べるとだいぶ表面的な解説になってしまっていて、 内容も薄い。専門書では無いので706xレベルで解説するのは難しいにしても、 もうちょっとこのトピックを詳しく扱ってもらうのを期待していたが、 まぁ一般向けの書籍だとこのくらいが限界かなぁ、という気もする。 例えば抗体についてそれほど詳しい化学的な話が無いが、自分はそういうあたりとかに関心があったので、その点は期待はずれ。
この本は、タイトルに反し、実際はほとんどがワクチンの話となっている。 ワクチンの本としては、コロナ以前の本なのでコロナの話題が無く、それがかえって堅実な内容になっていて、 個人的にはそこは良い所におもった。 コロナ以外のワクチンの話を知りたい人にはなかなか良くまとまっているように思う。 ただこれだけ読んでいると子宮頸がんワクチンに一体何の問題があるのかさっぱりわからないので、 社会問題を知りたいという向きにはあまり役に立たない気がする。 逆にそういうのはいらない、とおもっている人には良いと思う。
タイトルが良くないな、とは思うが、聴き放題で料理とかしながら聴く分には悪くない。
色々な試みが紹介されていて、知らない事ばかりなのでなかなか面白い。
Kar-Tレセプターを使った治療は薬価が3000万円くらい、という話を聞いて、 なかなか微妙な価格だなぁ、と思うなど。 払えなくはないが、一方で数年後にはどちらにせよ死ぬであろう老人に払うには、少し考えてしまうラインにも思える。 1000万円くらいなら、少し高い医療費の範疇という気もするが。 一方で数億とか掛かるような明らかに無理という価格でもないところが色々悩ましい。 でもこの辺なら自分が老人になる頃には手が届く選択肢になっていてくれそうではある。
これ以外でも、免疫療法はなかなか期待が持てそうだな。
免疫系の話は聞いているだけで全部把握できる感じではなかったが、706xでやった事の復習の部分も多かったので、 聞いているだけでもそれなりに楽しめた。 でもCD4が何なのかとかCD8が何なのかとかは聞いているだけだと流れていっちゃうね。 そして免疫システムの詳細については前著を参照のこと、と言ったりして「えぇ〜?」って気も少しする。 ただこの本だけでも十分な内容に思うし、むしろこれ以上の説明があっても追いきれない気はした。
普段馴染みのない様々なワクチンについての話も雑学的に興味を持って聞ける内容で、なかなか良い。 子供に予防接種受けさせる人とかには割と役にたつ内容かもしれない。
この本はCovid-19の流行る直前に書かれた本なのだが、そのおかげでかえってゴシップ性が低く仕上がっていて、 Covid-19のニュースにうんざりしているむきにはむしろ理想的な本に仕上がっているように思う。 このくらいの情報で十分です、という気分になる。
タイトルから期待される内容は特になく、ワクチンを受けましょう、以上の内容はほとんどない。 強いていえば慢性的なストレスは避けて軽く運動しましょう、くらい。 だからそういうのを期待している向きにはあまり役には立たない。 また、ちまた出回っている免疫どうこうの話を深掘りしたりする訳でも無いので、 それらに対する批判的なものが聞きたい人にもあまり応えない。 大体意味がないです、以上の情報はない。
全体としては何かしながら聞き流すaudiobookで聞く内容としては割とあたりだった。