オーディオブックより。
聴き放題に入ってたので戯れに聞き始めたら意外と面白い。 (2022-01-25 聞き始め)
ここまでで、5億年の変動、数百万年の変動、ここ数万年の変動と見てきて、全く違う景色が見えるものだなぁ、と関心する。 ここまでの内容では近年の温暖化について何かしらの意見が言えるような内容では無いのだけれど、 ちょっと距離を置く効果はあるよなぁ。
多分奄美で最後まで聞いたはずなのだが、感想が見当たらない。 もう時間が空いているのであまり詳細な事は書けないが、とても良い本だったのでその事は書いておきたい。
この本は専門家がちゃんと自身の専門について語っていて、 その内容がちゃんと専門的な所が良い。 結果として現在の温暖化についてなどは何も強い主張は出来ないという感じになってしまうが、 過去の地球でどういう事が起こったのかとか、そうした事を知るためにはどういう調査があって、 その難しさはどういうものだったのか、 とかそういう事が色々と語られている。 読み終わると読者はより広い視点を得られて、 考え方も変わる部分がある。
現代の温暖化について知りたい場合にはどうなんだろう?少なくとも現在の議論を詳しく知る事は出来ない。 より大きなコンテキストの中に置く事が出来るようにはなるかもしれないが、 主にコンテキストの方を提供するのがメインで、そこに置くものについてはあまり語られていないので、 そうした事を知りたい場合には向いてないかもしれない。
でも学問ってこういうもんじゃ無いのか?という気もする。 目先の疑問に対してはいとかいいえとか分かりやすく答えるんじゃなくて、 それまで考えてもいなかったような事を考えるきっかけになるような方が、 なんかちゃんとしているようにも感じられる。
この本は専門でない自分のような人に、この専門がどういうものかをちゃんとした態度で説明していて、 それでちゃんと自分のような一般人が面白いと思えるような内容になっている。 視野も広げてくれる。 なかなか素晴らしい名著なんじゃないか。お勧めできる。