どうでもいい話ではありますが。

最近高校1年生の甥と大学への数学をやる、というイベントをやっていて思ったこと。

高校1年生は若い。話しているとびっくりするほど若い。それはそう。彼らは若い。 びっくりするほど若いので、話をしていてびっくりした、という話。

高校生というのは、何もしなくても勝手に変化する。 毎日の授業では知らないことを学ぶ。 ぼけーっとしていても人生で一度の高校の修学旅行はやってくるし、 文化祭もやってくる。 何もしてなくても高校1年生は高校2年生になるし、 1年生と2年生は全然違う。 そしてたった3年で3年生になって卒業する。 凄まじい速度で変化する。

一方でおっさんというのはそうやって自然には変化しない。 3年どころか10年くらい同じことを言い続けられる。 だから同じ感覚で日々をすごしても両者は全然違う。

例えば不謹慎なことやインモラルなことをあえて言って注目を集める、みたいなの。 中学生とかにはまぁありがちだろう。 けれど中学生はすぐに変化するので、 少し変なことを言っても一時の気の迷いとして周りもそうひどい気持ちになったりはしない。 中学生や高校生の発言は、本人が意識しなくても短期間ですぐに変わる。 成長する、と言っても良い。

一方でおっさんは勝手に短期間で成長したりはしない。 意図的に変わらないと変わらない。 だから中学生と同じ感覚でインモラルなことや不謹慎なこと、極端なことを言って注目を集めようとしても、 それがずっと続くという大きな違いがある。 ずっと続いちゃうと全然違う。 本人は完全に同じつもりでも周りから見ると全然違う。 見え方が違うだけじゃなくて、実際に全然違うことだと思う。

中高生が中高生みたいなことを言っているのと、おっさんが中高生みたいなことを言っているのは全然違う。 これは本人の意識の問題とかそういうことではなくて、中高生とおっさんは全然違うからだ。

「自分はおっさんだから、とか、若いから、とか気にしないぜ。 そんなことを気にするのなんてジジ臭くてカッコ悪いぜ。」 とか思っていても、自分がおっさんになるのを避けられている訳では無い。 気にしなければいいという問題では無い。 気にしないければおっさんぽくなく中高生っぽい発言を続けられるのではなく、 気にしないでいるとおっさんなのに中高生みたいなことをいつまでも言っている痛々しいおっさんになるだけである。 本人としては同じつもりで話しているのに、実態は全然違う何かになっている。 なんで!?と思うがおっさんとはそういうものっぽい。 やはり中高生は勝手にたくさんのイベントがあって勝手に発言も変わっていくので、 おっさんとは全然違うんだよなぁ。

おっさんは、意図的に歳相応の発言になるように、歳とともに変化させていかないと、 歳相応の発言にならないような気がする。 でも歳相応に発言を成熟させていく、ってそんな簡単でも無いよな。 突然そんなこと言われても!?という気もするけれど、 おっさんとはそういうものだ。

いつまでも子どもじみたことを言い続けているおっさんは、 何かすごく特殊なことをしているのではなく、 むしろ何も特殊なことをしないで同じようなつもりで居続けた結果なんじゃないか。 そんなやばいものにそんな簡単になってしまうとかやばい。

自分らはもう結構いい歳で、むしろ自分らの下の世代もおっさんになっている。 この前大学生くらいだったのが普通にもう中年になっている。 でもこの前まで若かったからといってよりマシなおっさんであるとも限らない。 この話は歳とともに段々と悪化する何か、という訳では無い。 この前まで若かった人が今や自分よりやばいおっさんであるのなんて全然めずらしくない。 もちろんいい感じのおっさんになっているのもいる。 でもみんなおっさんになっている。若いままってのは居ない。当たり前だが。

おっさんが成長しないと若いままで居られるのではなく、いつまでも成長しないおっさんになってしまう。 やばい。でも成長なんてそんな勝手にしない。 これまで普通に生きてきたのに、おっさんになった瞬間に自分で歳に合わせて成熟していかないといけなくなる。 おっさんは難度高い。