そろそろ40代も後半戦という事で、人生について考えたりする。

先日友人が初の子供をもうけたというポストをFacebookにしていて、 へー、なかなか珍しいな、と思った。 自分らの周りは晩婚が多いが、それでもそうしたラッシュがあったのは15年前とかで、最近は年齢的には結構厳しいラインに入っている。 男が同世代で結婚相手が一回り下とかあるので全く無い訳でもないが。

一方で他の子育て世帯の友人はそろそろ子供も高校生とか大学生という感じで、だいぶ親の手を離れた感じの事を言っている人が増えてきた。 子育てという点では、一番大変な時期や一番楽しい時期はもう終わっているのだろうな、という気がする。 これから何かをやっていくというよりは、これまでの道のりを振り返る事の方が多そうに見える。

自分は子育ての事は全然知らないので適当言っているが、仕事に関しても同じような部分はある。 なんか20代の前半とかはその後に向けた下積みみたいな要素はそれなりにある気がする。 ではこの下積みというか準備的なものは、何歳に向けたものなのだろうか? そういう事を考えると、仕事のピークとかそういう話になるのか。 そういう時期というのはありそうな気もする。

サーファーとかに比べれば割と長く働けるプログラマという仕事でも、60代から本番という気はしない。 だからそれよりは前なんだろうなぁ、という気はする。

早い方に関しては、20代は本番でもいい気もするが、 20代に一番輝いた仕事をして、後を消化試合にしてしまうのは、理想的なキャリアとは思えない気もする。 そこでやめて次の事をやってもいいけれど、その場合は次の事の方にもかなりの本番的な要素があって欲しい気もするので、 その人はプログラマではなく途中でやめて違う何かになった人であって、本番が20代で終わりという訳では無い気もする。 20代の、特に前半に自分のキャリアに対しての下積み的な要素があるのは、そんなに問題ない気もするので、それよりは後に本番がありそうな気もする。

そんな事を思うと、気分的には20代終盤〜50代のどこかに本番があるのかなぁ。

もし本番なんてものが、ある程度ほかと区切った形であるのなら、客観的には30代の前半から中盤くらいかなぁ、という気はする。 その辺までに手がけたものがプログラマとしての主要なキャリアである、というのは、 まぁ普通はそうなのかな、と思う。

一方で自分は30代の前半はそもそもプログラムをほとんどしていなかったので、この時期にキャリアとしてのピークは無い。 この時期は20代に稼いだ金でバックパッカーしたりバイクでツーリングしたりしていた時期で、 キャリアとしては空白期間と言える。

30代は、後半もそんなに働いていなかったので、30代がキャリアの本番では無さそうだ。

20代の後半か40代の方がより本番って感じの事をしている気がする。 20代の後半は最後にフルタイムで真面目に働いていた時期で、少なくとも経済的にはあの時期が本番だったというのは間違いない。 給料を上げていってその給料で資産形成をする、みたいな事のピークはあの時期だった。

一方でプログラマとしての仕事だと、今の40代にやっている事の方が本番っぽい事をやっている気がする。 ここまで積み重ねてきたものを最大限活かして勝負に出る、みたいな。 60代、70代に振り返って、今の時期がプログラマとしての本番だったなぁ、と思っても、そんなに違和感は感じない。

今の感じだと、50代の前半も今みたいな感じで働いても不思議はないかなぁ、という気はする。 そういう点では40代〜50代前半くらいまでが自分の場合はプログラマとしての本番だった、 という可能性はそれなりにありそう。 若い頃は50代はもう一線は退いているだろうなぁ、と思っていたが、 50代が近づいてみると意外とプログラマとしては活躍できる時期だな、と印象が変わった。

キャリアとしては空白だった30代も、人生としては空白では無い。当然だが。 30代はお金があってまだ体力もある。徹夜も平気で夜行バスも平気。 安い宿に泊まったりしてみんなとワイワイ楽しくやってた。 人生の重要な時期に選んでやった事だよなぁ、とは思う。 それは高校の頃に、部活や主な活動を選んで過ごしたというのと同じような話に感じる。 あの頃にやっていた事は今はもうやりたいとは思えないという点で、もう確かに終わった過去の話だ。 それが人生の本番であり、それはあの頃に終わった、というのは、それなりに納得もある。 まぁやりたい事はやったな、という満足感はそれなりにある。 仕事をするのとどっちが良かったかは分からないが、分からない程度には悪くなかった。

一方で歳を食ったら歳を食ったなりの違った楽しみというものもあり、それが若い頃に劣るというもんでも無いという気もする。 孫を可愛がってる祖父母とかは子育てより幸せそうに見える事も多い。 40代くらいになれば経済的にさらに余裕が出てくるので生活水準が上がったりもするし、 30代にやりたい事を一通りやって満足した後にやる気になる事というのは、色々やったあとだとむしろ面白いというのも良くある事に思う。 親とサーフィンするとか20代には全く楽しめなかったと思うが、今やると結構悪くなくて、それが20代、30代の暮らしに比べて劣るかというとそうでもない。 そう思えば本番とそれに向けた準備という世界観自体があまり正しくない可能性もある。 逆に若い方を見ても、高校生とかは色々と将来に向けた準備をしているが、一方で高校時代が30代より劣るというものでも無いというのも明らかだろう。 そういう点では各年代ごとに別々の楽しみがあって優劣を語るようなものでも無い気もする。

ただ仕事とかプログラマ人生だと新卒なんかは下準備みたいなものというのも確かにあって、それは自分らの年代ではすでに発揮された後か、今発揮しているかであるのだろうなぁ、という気もする。 同年代の人でそうしたものがすでに終わった過去の事である人がそれなりにいるはずなのは、 なんかちょっとショックというか、歳を食ったなぁ、と思う。