飛行機の中でなんとなく本を読むよりは文章を書きたい気分だったので、ブログを書いてみる。

自分は割といろいろな国のいろいろな人と話したことがある方だと思うが、仕事と趣味のバランスというか働いていない度合いと生活水準の高さのバランスを見ると、かなり恵まれた方のように思う。というか同年代で自分より恵まれている人に会ったことが無い。

自分は生活費が資産に与える影響は無視出来るようなレベルで、生活雑貨の値段が上がったり、為替の影響で多少輸入品の値段が上がる程度はほとんど気にしなくて良いと感じる立場に居る。 生活をしていることに対する不安のようなものは無いし、将来に対する不安も健全な範囲に収まっていると思っている。

奄美大島でサーフィンしながら仕事をするという生活は世界的に見ても幸せ度が高いと思える生活に思う。 ビザも要らず、医療も受ける事も出来るし、不安があれば帰れば良い。 それは外国の人が長くここに居ては得られない特典に思う。 例えばUSならハワイとかに同じように素敵な環境はあると思うが、先進国の中でそうした場所がある国というのは決して多くは無いだろう。実際南の島のある先進国はかなり少ない。 暮らしと仕事のバランスという点で、日本はかなり珍しく恵まれた国と言えると思う。

サーフィンを趣味にするというのも、ある程度環境的に必要とするものがある。 サーフィンは趣味としてはかなり敷居が高い。 バリやハワイに毎年二週間訪れてサーフィンをやる、みたいなのでは趣味とする所までは行かない。 ある程度日常的にたくさんやる時期が必要で、しかもそれは一ヶ月や二ヶ月では全然足りず、一年や二年でも全然足りない。 そうした多くを要求する趣味を、仕事を犠牲にして将来の不安を背負う事無く行えるのは、それなりに珍しい環境と言える。

仕事もやり甲斐があって自分のやってみたいと思うようなことをやれている。 やり甲斐というのは世界的に見ても高い水準の仕事を、良い環境でやれているという事から来ている部分が多く、世界的に見ても高い水準の仕事というのはそれに挑めるだけの現在の自分の立ち位置というかこれまでのキャリアにより高められた自身の能力と、それを活かす仕事の機会があるという二つの要素に支えられている事に思う。

この二つはこの日本という国の環境のある側面を反映していると言えるんじゃないか。 日本より機会のある国もあるだろうし、日本より良い経験を積み重ねられる国もあるだろうけれど、かなり少ないのでは無いか、という気もする。 なんだかんだで世界の上位のかなり狭い所に入っているんじゃないか。

自身の能力という点で言うと、教育的な側面も反映されていると思う。 学ぶのに必要な基礎力を学生の間に身につけるだけの、母国語による書籍などの充実度や、それを適切な方向に向ける受験制度により生まれや家庭の周辺環境に多少の問題があっても乗り越えられるシステム、 そしてそれらのシステムを元に基盤を固めるだけの時間的猶予、 それらにより得られた基盤は、 社会に出たあとに自分に必要な事を自由に学ぶ事を可能にしていて、 それを活かせる時間的猶予、それを生む経済的猶予は十分にあると思っているし、実際にそれをよく活かして現在の能力を身に着けているとも思う。

こうした仕事とか生活とか趣味とかの高い水準は、世界的に見てもかなりの所にあると思う。 それはこの日本という国の環境の良さを表す一例にはなっているんじゃないか。 仕事だけ、遊びだけで良い国はいっぱいあるが、両方のバランスが高い所で取れてる国はかなり少ない。

ここまで自分の挙げたものたちは日本という環境の一側面を表しているとは思うが、一方で自分が日本を表す標準的な人であるか?というとそうでも無いと思う。 自分はあまり大多数の一般人の状況は反映していない気がするし、だから自分の幸せをもって日本人の多くが幸せであるとは考えられない気がする。

だが、生まれた環境的な面では、恐らく日本人の平均よりも恵まれていないとは思うし、少なくとも標準的な範囲には収まっていると思う。 だから生まれた環境という点では日本人の一般的な状況をある程度反映したものにはなってる気がする。

そして、そうした一般的な範囲の恵まれてない環境から抜け出せるだけの環境的な要素や支援があったとは言えると思う。 それはとても良い事だと思う。 これまで仕事のアウトプットに、生まれた環境のハンデがあると感じた事は無いし、 自分の仕事の選択は恵まれない環境により押し付けられた不本意なものとも思えない。 自分程度かそれよりはマシな全ての人間に、やりたい事がやれるような環境的な支援がある、というのは、 なかなか世界に誇って良い素晴らしい事なんじゃないか。

生まれ以外の困難はあるのかもしれないが、生まれの困難はかなりの程度克服出来る国だとは言える気がする。

最先端の情報や教育にアクセス出来る基盤が得られる事、それを活かす仕事の機会がある事、豊かな生活を送れる環境がある事、これはかなり恵まれた水準にあると言えるんじゃないか。