今回の仕事は60%稼働の契約でいる。月に12日労働。週だと3日働き、4日休む。 実際には祝日とか年末年始とかいろいろあるので、もうちょっと休む感じで話してはいるが。

さらに契約の時にはそういうつもりでは無かったが、結果としてフルリモートになった。

一年その状態で続けた結果、これは素晴らしいという気がしてきたので、そんな話をしてみる。 自分が一年働いていて、まだ続けられるのは明らかにこの状態のおかげだと思うので。

仕事量も、午前+ちょっと、くらいだと割と簡単に達成出来る

当初は週に3日働くつもりでいたが、実際にやってみると、午前中+アルファくらいを5日働く事も結構ある。

9時から3時間くらい働いて、昼飯食べて、さらに一時間くらい働く。 14時〜15時くらいになったあたりで仕事を上がり、別の事をやる。 15時前くらいだとまだ外も昼間だし、他の事を結構やる気になるので、あまり一日が仕事だけで終わる感じがしない。

なんか15時前くらいにやる気が一気に減る事が多いんだよねぇ、自分。 そこからも頑張って働くのは結構辛いんだが、今回はやる気が無くなった時にちょうど仕事を切り上げてもいいくらいの時間な事が多いので、辛くない。 午前中+午後ちょっと、というのは、自分が一日にコーディング出来る許容量をちょうど使い切る感じなんじゃないかなぁ。

午後ちょっとのやる気が出ない時は午前中だけ働いて、その後夜ちょっと足したりしてる。 夜1時間働くのとかは結構ストレス無く働けて良い気もしている。

週五日も働くの無理だよ、と思っていたが、午前中+ちょっとを5日はそんな無理なく出来る。 一日、というよりは、午前中の習慣、くらいの感覚なんだよな。 プールに泳ぎに行くとかストレッチをするとかと同じような枠というか、 午前中に散歩する事にする、とかと同じくらいの重さなんだよな。

面倒にぶち当たったら明日に回せる

仕事の都合で早めに切り上げられるのも良い。

やろうと思っていた事が、思ったよりも面倒だと気づいた、みたいな時には、だいたいその時点でその日の仕事は切り上げる事が多い。 そういう時って続けてもなかなか取り掛からなかったりして時間を無駄にしがちなので、 それよりは仕事以外の事をする方が良い。

時間を開けると実は思ったよりも面倒じゃなかった、とか、 もっと違う方法を思いついた、とかもあるので、 翌日の労働の時間はより効率良く働いている気がする。

アウトプットは結構悪くない

以前30%稼働くらいで働いた事もあるのだが、これだと、仕事のアウトプットが明らかにしょぼくなる。 30%稼働は仕事のアウトプットにはあまり期待出来ず、 小遣い稼ぎとか仕事を通してのインプットみたいなものが主眼になって、アウトプットは諦める感じになっていた。

週3日はフルタイムと遜色ないアウトプットになる。

面倒にぶち当たったら仕事を切り上げたり、15時くらいにやる気なくなったら切り上げたりしているの、 実はフルタイムで働く事に比べて、それほどアウトプットは落ちてないんじゃなか、という気がしている。 まぁまぁやる気がある時間だけを仕事に当てているので、 単位時間あたりのアウトプットは明らかにフルタイム労働より高いし、 一日全体で見るとフルタイムと比べても少し劣る程度じゃないか?という気がする。

30%が少なすぎだったからといって40%や50%が少なすぎかは分からないけれど、少なくとも60%はそんなにアウトプットは犠牲にしてない気がする。

プログラマの労働、60%稼働くらいがちょうどいいんじゃない?

やる気無い日を休みにしても立て直しが楽

うっかりなろう小説を読みすぎて夜ふかしした時に、翌日休みに出来るのも良い。 休むか働くかを他人に申告する必要が無い形態なので、 完全にやる気があるか無いかで休むかどうかを決められる。

全然やる気でなくて水曜くらいまで休んでしまった時も、開き直って金曜まで休みにして、 週末と月曜働く、とかで立て直せたりする。 火曜休んで水木金と働けば元通り。二週間に分ければさらに楽。

やる気出ない時にしばらく働かなくて良い、というのは、労働の辛さをだいぶ軽減していると思う。 やっぱやる気無い時あるじゃん?

仕事以外の事も結構やる

逆に、バグを追う時とかに「このバグを取るまでやってしまいたい」みたいに長時間働く場合には、 その後水曜の午後くらいからその週は休みにする事でバランスを取ったりする。 すると4連休くらいになるので、何かやるか、という気分になったりして何かやったりする(趣味アプリ作ったり)。

こうやって強制的に仕事以外の事をやる時間が出来るのも、 仕事だけしてたら一年が終わってた、 とならないための良いシステムになっている気がする。

60%稼働の労働形態のメリットを最大限に引き出すためのポイント

という事で、60%稼働のフルリモートは、そんなに辛くなくてアウトプットも悪くなくてそれ以外の事が全部無くなっちゃう感じでも無い、結構いいバランスなんじゃないか、と思う。

契約側としても払う金に対してのアウトプットという点ではフルタイムより優れているので、 双方にとって良いシステムになりうるんじゃないか。

一方で大した理由無くこのシステムのメリットを最大限活かせない約束を決めてしまいがちなので、 そういう事を避けるために気をつけた方が良い事を幾つか。

まず、いつ働くかは先に決めない方が良い。 例えば毎週X曜日は働く、とかは良くない。やる気が無くなったりするので。 休みの連絡を入れて休むのは自由な感じが減るので、快適度が落ちる。 やはり休むかどうかは誰にも連絡せずに自由に決めて良い体制が良いと思う。 お金を出す側も別段それでコストはかからないので、タダで与えられるメリットは与えておく方が良いと思う。

また、先に述べた通り意外と週5日を午前中+アルファくらいで過ごしたい事もある。 曜日で決めるとそういう自由度が失われる。このデメリットは大きい。メリットは大してない。良い事無い。

また、毎週定例のミーティングはやめた方が良い。 そもそもに60%稼働になったのにミーティングを60%に減らさないと、ミーティングの比率が上がってしまう。 60%稼働で毎週は多すぎるが、じゃあ2週に一回、とやると、そもそも毎週でやりたかった目的が達成出来ないだろう。 素直にツールを活用してスタイル自体を変える方が良い。 月一で顔をあわせる、みたいなのも、それで居る場所の自由など大きく失われる割に大して得るものは無いのでやめておく方が良い。 ある決まった時間を労働しなければいけない、となると、そこでやる気が出ない時に凄く辛くなってしまうので、こういうのはフルリモートの60%稼働時代にはそぐわないと思う。

60%の定義は、週よりは月にしておく方が良い。一週間や二週間休んでも平気、という自由度は、 仕事を続けようという気に大きな影響を与える。 フルタイムだと週単位か月単位かの違いはそこまで大きくも無いが、60%稼働の場合は隙間が大きいので、 寄せて開けられる自由度も凄く違いが出てくる。 契約側が失う物がなにもないのに与えられるメリットなので、積極的に与えていく方が良いと思う。